【RISE EVOL.13】チャッピー吉沼インタビュー『死の淵から奇跡の生還。テーマは愛』
インタビュー 2025年2月4日
2025年2月11日(火祝)東京・大手町三井ホールにて開催されます「RISE EVOL.13」に参戦するチャッピー吉沼のインタビューを執り行いましたのでお知らせします。
チャッピーは昨年5月19日の『RISE178』でフランクちゃんとの対戦が決定していたが計量前日に心筋梗塞となり緊急入院。無念の欠場となっていた。
復帰後初となる今回のインタビューでは倒れた当時の状況や復帰にかける思いなどを語っています。
■チャッピー吉沼『死の淵から奇跡の生還。テーマは愛。』
–久々の登場となりました、チャッピー吉沼選手です。よろしくお願いします。
チャッピー よろしくお願いします。ベイベ。
–まずは昨年5月の突然欠場となった所から振り返りたいのですが、あの時は何があってフランクちゃん(TRY HARD GYM)との試合がなくなってしまったのでしょうか?
チャッピー 計量の前の日の夜に倒れてしまって。というのも、体重は落ちていたんですけど、銭湯に行って(疲労を抜くために)交代浴をやっている最中に、そのまま失神して倒れていたという感じですね。
–銭湯の中でですか?
チャッピー そうですね。
–そのまま緊急搬送だったんですか?
チャッピー 誰が呼んでくれたのかは分からないですけど、シャワーの所で立ったまま倒れていたみたいで、誰かが呼んでくれて緊急搬送されました。
–気がついた時にはどこにいたんですか?
チャッピー 1番最初は脱衣所のところで救急隊の人がずっと声をかけてくれていたみたいで、そこでパッと目が覚めたんですけど、その間は心臓が止まっていたみたいです。
–心臓が止まっていたんですか?
チャッピー 血管が詰まって心筋梗塞になってしまって、そのまま運ばれたって感じですね。
–その辺りの意識も全くないですか?
チャッピー ないですね。
–過去にそういった事はありましたか?
チャッピー 全くなかったんですけど、昨年の1月にケルベロス戦で負けたというのもあって、もう1回やり直そうとして練習でタイに行ったりもしていたので、今思うと自分の体を酷使していたと思います。
–オーバーワークと減量苦が重なったような感じ?
チャッピー 完全にそうだと思います。
–スーパーライト級のリミットは厳しかったという事ですか?
チャッピー そこまで水抜きとかをする訳でもなかったので、自分的には苦しかったという事はなかったんですけど、結果としてああいう形になってしまったので、関係者の方には本当に申し訳ないというか…。
–病院にはどれくらい入院されたんですか?
チャッピー 1週間ちょっとくらいで出れたので、そこまで長い間入院はしていなかったです。
–病院の部屋の天井を見ながら色々と考える事はありましたか?
チャッピー 何が何だか分からないっていうような感じですかね。
–周りの方々もすごく心配されたんじゃないですか?
チャッピー 両親には言ってなくて、ニュースで見たみたいで「どうしたの?」ってLINEが来ました。
–なんて答えたんですか?
チャッピー 「倒れちゃったわ」みたいな感じで適当に返しました。
–もう2度と同じ事は繰り返したくないですね。
チャッピー そうですね。格闘技は怪我もすごく多いので、繰り返したくはないですね。
–それもあって今回はウェルター級で戦うんですか?
チャッピー 今回はなるべく体に負担をかけないようにというか、倒れてから1戦目なので、1階級上でやってみようかなっていうところですかね。
–実際今は減量中だと思うのですが、体の調子はいかがですか?
チャッピー 体的には特に問題ないですね。
–今までよりは楽ですか?
チャッピー 減量を始める時期も今までより遅らせられたので、以前より楽です。
–先ほども、そんなに水抜きはしないと話していましたが、めちゃくちゃ水抜きをするわけでもない?
チャッピー そうですね。やっても65kgの時も2kg以内とかでしたね。
–昨今ではきつめの水抜きをしたり、大変な減量をしてリングに上がる若い選手もいると思うのですが、そういった若い選手に警告のような「こういうことはしない方がいい」というアドバイスはありますか?
チャッピー 格闘技ってただでさえ体を酷使する競技で、さらにウエイトを落とすっていうのが入ってくるので、できる限り過度な水抜きは良くないなと思います。後々にも響きますし。
–過去の経験から、水抜きをすると体にダメージが蓄積する感じがあるんですか?
チャッピー 減量をするということで、年々ウエイト的にはリバウンドの上下が激しくなっているところがあるので、健康的には良くないなと思いますね。
–倒れて入院している時に、主治医の方からは忠告などを受けましたか?
チャッピー 過度に減量をするとなったら、やっぱりリスクはあるという話をされましたね。
–1回心臓が止まったという事を聞いた時は、ご自身の進退を考えた部分はありましたか?
チャッピー 最初は「もう格闘技はできないのかな」って思ったりもしたし、過去に怪我も色々してきたので、さすがにちょっと考えましたね。
–何をきっかけに復帰を決意されたわけですか?
チャッピー 元々TANG TANG FIGHT CLUBっていうジムがあって、そこが1回解散してなくなってしまってからフリーでやっていたんですけど、その時にRISEで使っていただいて、そこで勝てなくなっていた時に、TANG TANG FIGHT CLUBをやっていたオーナーの人が、自分の負けている試合を見にきてくれていたんですよ。それで「もう1回ジムを作ってやる」と言ってくれて、その感謝の気持ちで何か持って帰りたいものがあるなっていうので、まだ戦わないとなって思いました。
–それが復帰を決めた1番の理由になりますか?
チャッピー そうですね。
–周りには「格闘技はやめておいた方がいい」という声はなかったですか?
チャッピー 先輩たちにはちょこちょこ言われたりしたんですけど、やっぱり何か持って帰りたいなっていう思いがありました。それが恩返しじゃないですけど、第一歩だと思うので意地でも戦いたいなと思っています。
–1度心臓が止まった経験からリングにもう1度上がるというのは、並大抵の気持ちではないと思うんですけど、その辺はいかがですか?
チャッピー 今のところは全然大丈夫です。
–試合を迎えるにあたっての、気持ちの変化や調整の仕方に変化はありましたか?
チャッピー あんまり年齢的にも若くはないので、無理をしすぎないようにちょっとだけ練習のやり方も変えました。
–かなり意識はしているんですね。
チャッピー 疲労をなるべく溜めないように意識をしています。
–今回は13ヶ月ぶりの実戦になりますけど、気持ち的にはいかがでしょうか?
チャッピー とりあえずは戦うしかないので、あとは結果が欲しいですね。
–対戦相手の野口紘志選手にはどんな印象がありますか?
チャッピー パンチが強いので、そこだけは気をつけないとなと思っています。
–シミュレーションはされましたか?
チャッピー 何回か試合を見て、あとは周りの人たちが作戦を立ててくれています。
–その作戦ははまりそうですか?
チャッピー 大爆発ですね。
–それでメイクアップも変えたわけですね。
チャッピー そんなとこっすね(笑)。
–やっぱり心機一転という気持ちも強いんですか?
チャッピー 一応それはありますけど、歳を増せば増すほど年々勢いがなくなっているので怖さの方があります。だから怖さを抱えながらって感じですかね。
–その怖さをどのように払拭して試合の日を迎えようと思っていますか?
チャッピー それは周りの人の応援ですかね。最近になってそれを感じています。
–最近かけられた言葉で胸にグサリと突き刺さった言葉はありますか?
チャッピー えぇ…(笑)。「愛してるよベイベ」かな。
–可愛いお姉様から言われたんですか?
チャッピー それは内緒です(笑)。
–今回はTANG TANG FIGHT CLUBを中心に調整されているんですか?
チャッピー そうですね。あとは健太さんのREONにも行かせてもらっているんですけど、そこのタイ人の人とかと調整しています。
–今回タイには行ってないですか?
チャッピー 行ってないです。
–話が脱線しますけど、チャッピーさんがタイに行ったら必ず練習しているジムの代表の方が、先日実刑をくらってしまいましたね。
チャッピー ソムラックさんは本当に凄い人なんですけど狂っているので、大目に見てあげてください。
–リング上と実生活は別物という感じですか?
チャッピー あの人はリングも遊びみたいな感じなので、“全てを遊んでいる”くらいの雰囲気がありますね。
–見習いたい部分はありますか?
チャッピー もうちょっと俺も遊んでいきたいですね。
–今回その気持ちがリング上で発揮される可能性は何パーセントくらいありますか?
チャッピー 66%くらいですかね。
–残りの34パーセントはどのように埋めていきますか?
チャッピー 20%くらいは好きな人の愛と、20%くらいは観客の愛で埋めたいですね。
–今回の試合のテーマは愛ですね。
チャッピー 愛です。
–チャッピー選手の復帰を待ち侘びていたファンに、熱い愛のこもったメッセージをお願いいたします。
チャッピー みんな俺のこと下に見やがって、全員ぶっ◯す。ベイベ