【RISE186】中村拓己さんの見所コラム 「22周年記念日興行のテーマは再起。RISEは諦めない・立ち上がる姿でファンを魅了する」
その他 2025年2月21日
2025年2月23日(日)東京・後楽園ホールにて開催されます「IBGメディア presents RISE186-RISE 22th Memorial event-」の見どころコラムを公開します。
■RISE186中村拓己さんの見所コラム 「テーマは再起。RISEは諦めない・立ち上がる姿でファンを魅了する」
今から22年前の2003年2月23日、ゴールドジムサウス東京アネックスにて「R.I.S.E. 1st」が開催された。2月23日はRISEにとって旗揚げ記念日であり、2020年からは後楽園ホールでの旗揚げ記念日興行がスタートした。
最初の旗揚げ記念日興行では、現在MMAで活躍する“ブラックパンサー”ベイノアがRISEウェルター級王者として防衛戦を行い、2021年はのちにRISEスーパーフライ級で確固たる地位を築く大﨑一貴がメインイベントを務めた。
2022年のメインイベンターは現在RISEの解説やYouTudeでもお馴染みとなった一馬で、セミファイナルには第2代第2代RISE QUEENアトム級王者の宮﨑小雪が登場している。
20周年記念となった2023年は「RISE165」&「RISE166」として昼夜興行が行われ、出場4選手が全員高校生というRISE NEW WARRIORS フライ級(-51.5kg)トーナメントが開催され、松本天志が優勝を果たした。
そして昨年は出場26選手中16選手が25歳以下、5選手が10代という今後のRISEを担う選手たちが集まる大会となり、第2代RISEフライ級王者の数島大陸がタイのペッティンディーアカデミーから参戦するクンスックとの接戦を制して大会を締めた。
20周年以降はRISEの未来を感じさせる大会が続いていたが、今年の旗揚げ記念日興行のテーマは「再起」。RISE伊藤隆代表は常々「選手は負けたら終わりではなく諦めたら終わり」ということを口にしているが、今回は選手の諦めない姿勢を見せる大会にしたいと話す。
「今回、後楽園大会で初めてIBGメディアさんに冠スポンサーになっていただいて、色々と話をするなかで、選手が再起する姿は美しい、再起する姿を見たいというテーマをいただきました。我々は常々“負けたら終わりではなく諦めたら終わり”で大会を開催し、やる気がある選手にはどんどんハードルを作っていくという姿勢でやってきました。そこがお互い一致して、今大会は再起をテーマに試合を組みました」
そんな「再起」というテーマが凝縮されたカードがメインイベントの数島陸vs松本天志、セミファイナルの小林愛三vsKOKOZだ
数島と小林はまさに今回が再起戦。記念日興行出場は3年連続となる数島は、昨年11月のRISE183では那須川龍心に屈辱のKO負けを喫し、保持していたRISEフライ級のベルトを失った。試合前には龍心と激しい舌戦を繰り広げていただけに、すべてを失うような敗戦だったが、すぐに再起を決意。思い出の記念日興行で2025年の初陣を迎える。
一方の小林は昨年5月のRISE178で小林愛理奈とのOFGマッチで対戦。RISE女子の歴史に残るような大激闘となり、会場を大いに沸かせたものの、2Rにダウンを奪われて判定負けという結果に終わっている。数島と違い復帰までに約9カ月という時間を擁したが、過去に2度敗れているテッサ・デ・コムへのリベンジを掲げて巻き返しに燃えている。
数島と対戦する松本は3連勝中、小林と対戦するKOKOZは昨年1年間で5勝1敗と好成績を収めており、数島・小林とは異なる立場で試合を迎えるが、決してここまでの道のりは楽ではなかった。
松本はRISE NEW WARRIORS フライ級トーナメント優勝後にキャリア初の連敗を経験し、KOKOZも2022年~2023年は4連敗(不戦敗を含む)を味わうなど、どちらも苦しい時期を乗り越えて今の位置まで再浮上してきた。
また松本は昨年10月のRISE172では第2代RISEフライ級王座決定戦で数島に敗戦。KOKOZは2020年9月に小林に判定負けし、眼窩底骨折の怪我も負わされている。この相手にリベンジを果たしてこそ、真の再起と言える試合だ。
伊藤代表はメイン・セミの選手はもちろん他の選手たちにも「自分が主役だと思って戦ってほしい」と期待をかけている。
「今の若い選手は数年後に『ここまで強くなったんだ!』と思われるくらい成長するし、まさに数島と松本がそういう存在だと思います。2023年・2024年が素晴らしい内容のイベントだったので、それにも負けない未来が見える試合をして欲しいですね。当日の試合順はありますけど、これはあくまで試合の順番。いい試合をした選手が主役だと思うし、選手全員自分が主役だと思って戦ってほしいです」(伊藤代表)
2003年の旗揚げ興行で伊藤代表はチケットの発券からあらゆる業務に携わり、試合当日はジャッジやレフェリーも務めた。旗揚げ当初は他団体のバックアップもほぼない状態で、RISEのコンセプトに賛同したジムとアマチュアから育成した選手たちでマッチメイクを組んだ。
会場の規模や選手の知名度に関係なく、ファンの心に響く試合を見せる。何もないところから立ち上がり、日本から世界に届くイベントになったのがRISEという舞台だ。今年の記念日興行は22周年の原点回帰、そんな大会になりそうだ。