「那須川龍心に試されるメインイベンターの資質。RISEファイターが夏の試練に立ち向かう!」中村拓己さん見所コラム公開!
大会情報 2025年6月18日
2025年6月21日(土)神奈川・横浜BUNTAIにて開催される「OURO presents RISE WORLD SERIES 2025 YOKOHAMA」につきまして、中村拓己さんの見所コラムを公開します。
この夏、約2カ月間で6大会を開催するRISE。そんなRISE夏の6連戦=RISE SUMMER FIGHT SERIESの皮切りとなる6.21横浜BUNTAI大会はRISEファイターたちが試練に立ち向かう1日となった。
今大会のメインイベントを任されたのは、現在9連勝中の那須川龍心だ。昨年11月に数島大陸をKOしてRISEフライ級王座に就いた龍心は、今年3月のRISE両国大会ではタイのクマンドーイにKO勝ち。兄・天心が倒せなかったムエタイの強豪をマットに沈めるビッグサプライズを残した。
そんな龍心にRISEが用意した試合はISKA K-1ルール 世界ストロー級(-51.5kg)王座決定戦。RISEでの王座戴冠からISKA世界王座決定戦という天心と同じ道を龍心も歩くことになる。そしてこの一戦は龍心にとって、様々なことが試される試合でもある。
今回対戦するハマダ・アズマニは初来日で、フェザー級(-57kg)でISKAの世界タイトルも保持している実力者だが日本での知名度は決して高くない。龍心と数島の王座戦は数島との因縁で注目を集め、クマンドーイ戦は天心を苦しめたクマンドーイに挑むという点が熱を生んだが、アズマニにはそういったストーリー性があるわけではない。
この試合がビッグマッチのメインイベントに相応しいものになるかどうかは、龍心がどんなテーマを持ってこの試合に臨み、どんなパフォーマンス見せるかにかかっている。龍心自身「今回の試合は『今後この選手をメインで使えるのか使えないのか』という、RISEからの試練だと思う」と“メインイベンター査定マッチ”と位置付けており、競技者として圧倒的な試合と勝ち方が出来るか、そしてプロとしてビッグマッチのメインを締められるか。龍心はメインイベンター、そしてRISEのエースの資質が試される戦いに挑む。
準決勝を迎えたRISE WORLD SERIES 2025 -61.5kg TournamentもRISEファイターにとっては試練の戦いだ。一回戦でチャンヒョン・リーを下した中村寛の対戦相手はシュートボクシング(SB)日本スーパーフェザー級王者の笠原友希。笠原は一回戦でパヌワット・TGTを左ストレートで眼窩底骨折に追い込み、文字通りパヌワットを粉砕して勝ち上がってきた。一回戦の勝ち方を見るかぎり、勢いに乗っているのは笠原の方だ。試合としてもRISEとSBの現役王者対決でもあり、中村にとって笠原戦は決勝に勝ち進むための高い壁だ。
準決勝のもう一試合=常陸飛雄馬VSエン・ペンジェーは今年1月のRISE後楽園大会のリマッチ。前回は常陸が1Rにダウンを奪って判定勝利しているが、ペンジェーの猛反撃を逃げ切っての勝利だった。常陸は5カ月前に苦戦を強いられたペンジェーから再び勝利を収められるか。
今大会から開幕するGLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(-65kg)STANDING TOURNAMENTでは伊藤澄哉がペトル・モラリとの初の国際戦に臨み、ワンマッチでは花岡竜がRISEスーパーフライ級王者としての初陣で“マレーシアの天才児”モハメド・ミカイリ・ガザリを迎え撃ち、それぞれの形でVS世界という試練に挑む。
また鈴木真彦VS戸井田大輝は再起に燃える鈴木にとって一階級上の戸井田に挑む試練であり、戸井田にとっては鈴木というビッグネームを超えられるかどうかの試練だ。前半戦の日本人対決も対戦相手との戦いはもちろん、それぞれの試練との戦いでもある。
今大会はRISE SUMMER FIGHT SERIESの開幕戦であると同時に、2025年のRISEに向けたスタートともいえる大会だ。それぞれの試練を乗り越えて、その先にある未来にたどり着くのは誰だ!?