【RISE191】中村拓己さん見どころコラム「バンタム級戦線がさらに激化、スーパーフライ級でGACHI!!開催、この夏最後の後楽園決戦は新たな戦いの幕開けだ!」

インタビュー 2025年8月28日

来る2025年8月30日(土)東京・後楽園ホールにて開催される「RISE191」につきまして、中村拓己さんの見所コラムを公開します。

6.21RISE横浜BUNTAIからスタートしたRISE夏の6連戦=RISE SUMMER FIGHT SERIESも残すところ2大会。ナンバーシリーズとしては8.30後楽園ホールで開催されるRISE191が最後の大会となる。

 RISEの夏を締める今大会のメインとセミにはバンタム級のトップファイターが顔を揃えた。メインはRISEバンタム級王者・大﨑孔稀とジラリー・キャルービーのスーパ―ファイト、セミは2位・鈴木真彦vs3位・加藤有吾のトップランカー対決だ。

 2023年12月に鈴木真彦を下して王座を戴冠して以降、大﨑はヨーブアデーンとの国際戦、大森隆之介との初防衛戦、ONE Friday Fightsでのフオ・シャオロン戦、地元名古屋での元フェザー級王者・門口佳佑戦と、様々なタイプの相手と戦ってすべて勝利を収めてきた。当然その目は志朗が保持するRISE世界バンタム級王座を見ており、ここからは世界王座に挑戦に向けた戦いが続くことになる。

 その大﨑に用意された相手は今回が2度目のとなるキャルービー。昨年3月に大﨑の兄・大﨑一貴と対戦して判定負けを喫しているが、その後は破竹の6連勝をマーク。一貴との一戦では線の細さが目立ったキャルービーだが、最近の試合を見るとパワーと攻撃力が格段に上がっており、前回の来日時とは別人のように成長を遂げている。大﨑にとっては世界タイトルを目指すうえで、ヨーロッパの強豪をどう攻略するかが試される戦いだ。

 王者である以上追われる立場でもある大﨑だが、鈴木と加藤の一戦はまさに大﨑の首を狙うもの同士の戦いとなった。鈴木は大﨑に敗れてベルトを失ってからは黒星が先行していたが、6月の戸井田大輝戦では鈴木らしい思い切りのいい試合ぶりで勝利を掴み、“新生・鈴木真彦”の第一歩を歩み始めた。対する加藤は2023年8月に大﨑に敗れて以降、6戦5勝1敗と好調を維持。ムエタイの強豪ジャルンスック・ブーンラナームエタイに敗れてからは4連勝しており、以前から対戦を熱望していた鈴木との対戦を実現させた。

 互いにパンチ主体のアグレッシブなスタイルかつ、大﨑へのリベンジに燃える2人の対戦。どちらが勝者になるにせよ、試合内容でも大﨑VSキャルービーを超えて大﨑に挑戦状を叩きつける勝利を掴みたいところだ。

 8.2RISE大田区大会では志朗が元K-1の玖村将史から3度のダウンを奪う判定勝利で世界王座を防衛。志朗が世界王者としての強さを見せると共に、敗れた玖村もカーフキックを軸に最後まで志朗に食らいつき緊張感ある試合を繰り広げた。大﨑vsギャル―ビー・鈴木vs加藤には志朗vs玖村から続くバンタム級の熱戦を期待したい。

 そして今大会では6月後楽園に続いてRUF presents 200万総取りトーナメント GACHI!!をスーパーフライ級で実施。当初は礼司、綺斗、棚澤大空、酒寄珠璃がオーディションを追加してトーナメントに名を連ねたが、綺斗の負傷欠場により麗斗がリザーブファイトから繰り上がり、試合前から波乱の予感がするトーナメントだ。スーパーフライ級は花岡竜が王者として君臨し、政所仁、長谷川海翔、そして階級転向初戦で政所を下した那須川龍心がトップグループを形成。このトーナメントの優勝者が今後このトップグループにチャレンジするチャンスを掴むことになるだろう。またRISE伊藤隆代表は11月からスタートするフライ級王座決定トーナメントの一枠について「8月のGACHI!!にはフライ級で試合が出来る選手もいるので、GACHI!!の結果を踏まえて最後の一人を選考したい」と話しており、勝ち上がりによっては王座戦へのチャンスに直結する可能性も出てきた。6月のGACHI!!優勝者のスアレック・TEPPEN GYMにはGLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(-65kg)STANDING TOURNAMENT に代替出場するチャンスが巡ってきているが、今回のGACHI!!も“何者でもない者が一夜にして何者かになれる”を体現するものになるはずだ。

 第3代RISE QUEENアトム級(-46kg)王座決定トーナメントでは準決勝では島田知佳と風羽が対戦。すでに決勝進出を決めている平岡琴とベルトを争うのはteam VASILEUS所属・プロ無敗の島田か、それともRISE・SBで活躍する風羽か。ミドル級ではRISE初参戦でモトヤスックをKOした髙木覚清が長らくトップランカーで戦い続ける憂也に挑む一戦、 王者・宇佐美 秀 メイソンが頭一つ抜けているウェルター級では稲井良弥vs和田哲平・野口紘志vsKENTAの2試合が組まれており、中量級の新たな動きも今大会から生まれるだろう。

 一戦一戦の勝敗はもちろん、この結果がどんなストーリーにつながっていくか。この夏最後の後楽園決戦は新たな戦いの幕開けになる。

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