6年ぶりの復帰戦!!有松朝インタビュー【RISE WEST.28】
インタビュー 2025年12月3日
12月7日(日)福岡・西鉄ホールにて開催する『RISE WEST.28』につきましてご案内申し上げます。

《有松朝インタビュー「その気になれば何でもできるんだよ」という試合を見せたいです》
–早速ですが復帰を決意した理由を教えてください。
有松 最近のRISE WESTを客観的に見ていて、上手い選手は多いと思うんですけど、お客さんが入っていなかったりするんですよね。僕もずっと参戦している身だったので、盛り上がっていて当たり前というのが当時の認識だったんですけど、今を見ると熱の部分であったりとか、お客さんに伝わるものが何か足りていないのかなと思い僕が一肌脱いで体現しようと思いました。元々何かしらの挑戦をしたいなと思った時に、できるのが今年か来年かなと思って、色んなタイミングが相まって今年復帰になった感じですね。
–会場の熱とかはご自身がセコンドについたりしている時に感じたことですか?
有松 そうですね。あとは僕が他の選手にそもそも興味があまりないっていうのもあるんですけど、興味を持つまでに至らないって事はそれまでの選手じゃないですか。でも以前から知ってくれている人からすると、どうしてもそこと比較されちゃうというか「前はこうだったのにな」っていう声を聞いていると、もちろん嬉しい気持ちもある反面、今の選手たちをもっと頑張らせないといけない思いもありますね。
–なるほど。今の選手に色々教えたり、盛り上げるパターンって他にもあると思いますが、最終的にした決断が“自分で体現する”っていう事だったんですか?
有松 あまりこういう言い方をするのは好きじゃないんですけど、今の子って精神的に打たれ強い子が少ないと思うんですよ。だから背中で見せてあげた方が伝わるかなと。僕も器用なタイプではないから、1番しんどいけど手っ取り早いと思いました。
–今回の復帰に向けて、準備はいつごろから始めていましたか?
有松 今年から見えないところで本格的にジムワークは再開していて、特にやろうって決めた3月末からは本腰を入れてやってきました。
–本腰を入れてやってみて、自分の身体が想像と現実で違うところはありましたか?
有松 昔の感覚っていうのは一切捨てたわけではないんですけど、そこをあてにせずに現状と向き合ってコツコツ積み上げてきました。だから理想がないと言えば嘘になりますけど、動けなくて当たり前なので、そんなことを考えても仕方がないので出来ることを増やしてきました。
–色んな試合を経験したり見てきたりしてるじゃないですか。その辺は考えながらやれている感じですか?
有松 最初は色んな知識があるからパーツが噛み合わなかったんですよね。これはできるけどこれがダメで、こっちを意識したらこっちがダメになってみたいな。そこが夏くらいに段々と合ってきたような感じです。

–試合に向けて仕上がってきているという事ですね。
有松 そうですね。実際に実践練習も踏まえて、圧倒的に前と比べてできる事は増えているので、本番を楽しみにしてほしいです。
–練習は自分のジムで練習しているんですか?
有松 そうですね。僕がジムにいるので、外部からトレーナーや選手を招聘して練習しているような感じです。
–もう追い込みは終わりましたか?
有松 今日がラストですね。体重調整は現役の頃の半分くらいなのでそこも大丈夫そうです。昨今の色々な問題を反面教師にしています 笑。
–試合まであと1週間ぐらいになりましたけど、不安や楽しみな気持ちは何が一番強いですか?
有松 もちろん楽しみの方が圧倒的に強いです。不安がないと言えば嘘になりますけど、不安の方が勝っていたらたぶんやらないじゃないですか 笑。
–今回の対戦相手は泰良拓也選手ですけど、対戦相手の印象について教えてください。
有松 久しぶりにやるにしては実力がある選手が来たなと思いました。でも自分がやるなら強い選手の方が良かったので、純粋に試合を受けてくれて感謝しています。
–ファイトスタイル的にはいかがですか?
有松 結構噛み合うんじゃないかなと思います。攻撃力もありますし、今年のRISE WESTの中では1番面白い試合ができそうな相手と思います。
見てる人たちに本当に伝わる試合をしたいです。
–今の答えと重複してしまうかもしれないのですが、今回の試合では勝ちを見せたいのか、面白い試合を見せたいのかなど、自分の中にテーマはありますか?
有松 ちょうどこの間、ジャッジに関する伊藤代表の記事みていたんですけど、競技としての本質が競技上“倒しにいかないとお客さんに伝わらない”と思ったんですよね。もちろん勝つっていうのが大前提ではありますけど、多少のリスクを取ってでも絶対に今回は倒してお客さんに面白さなどが伝わるような試合にしたいです。僕の試合を始めて見る人も多いと思うので、「その気になれば1年もあれば何でもできるんだよ」っていう事を言い続けられるように、そういう試合を見せたいです。

–久しぶりの試合でメインとなりましたね。
有松 いやー 笑。何となく覚悟はしていましたけど、逆に他の選手にないものを自分ら2人には求められているんだろうなとは思っているので、そこの期待に応えるというか、期待を超えるような試合をするつもりです。普通の試合をして綺麗に勝とうとは1%も思っていないです。
–今回の試合が終わらないと分からないと思いますが、選手としての今後の目標や思い描いているものはありますか?
有松 終わってみないと何とも言えないですけど、お客さんが今後も見たいかそうでないかは試合を見て判断してもらえたら良いんじゃないかなっていうのはあります。やるにしても長くやるつもりもないですし、実際に試合をして「6年ぶりだしこんなもんだよね」で終わるのか。またこの先を見てみたいと思ってもらえるのか。お客さんが試合を見てそこを判断してもらったら良いんじゃないかなとは思っています。
–復帰に関して言うと、元同門の先輩である裕樹選手も今年復帰しましたよね。復帰をして既に2試合戦っていますけど、そこについてはどのような感想を持ちましたか?
有松 一緒にトレーニングをさせてもらったこともあるんですけど、コンディション管理という面では年齢も年齢なので、以前と違う部分は多々あるから、調整方法とかで参考になる部分はありますね。ただ裕樹さんの場合は、また王座に返り咲こうと取り組んでいるのもあるから、刺激をもらえる部分はもちろんあるんですけど、今のトップどころを見ると凄い挑戦をしているなという印象があります。
–彼は彼の道があるという感じですかね?
有松 僕も真似をしようとは思わないです 笑。
–最後にファンの皆様に復帰に向けたメッセージをお願いします。
有松 実際にカード発表されて、想像以上の反響をいただきました。チケットが早期完売してしまって、来れない方もいるんですけど、見ている人たちにここ数年で1番の勇気やパワーを与えられるような試合をしようと思っています。試合まで残り1週間で己を研ぎ澄まして、当日爆発させるので楽しみにしていてください。