田丸辰インタビュー『今までもっとパンチ力あるやつなんていっぱいいたんで全然怖くない』

インタビュー 2022年10月25日

10月30日(日)後楽園ホールにて開催します『RISE 162』で初代フライ級タイトルマッチで数島大陸と対戦する田丸辰がTRY HARD GYM(神奈川県相模原市)で公開練習を行った。


–半年ぶりの試合が王座決定戦になりました。
田丸 本当はもう1試合したかったんですけど前回試合が無くなったのもノーコンテストで鼻が折れちゃったこともしょうがないことなので、今はもう前向きにベルトを獲ることだけを意識して頑張ってます。

–対戦予定だった空龍選手が前回がコロナ感染、その前がアクシデントでノーコンテストになりましたけど、一度ちゃんと決着つけてから決勝に進みたかったという気持ちはありますか?
田丸 空龍選手の試合は正直今回の試合が終わってからでも全然いいと思ってるんですけど、やっぱり試合間隔的に誰でもよかったんでもう一回やりたかったなっていうのがあります。

–今回はフライ級に落としての試合で以前は階級上の53kgで戦ってましたが、一度チャンピオンになってるところも含めて今回の王座決定戦はどういうアドバンテージがあると思いますか?
田丸 RISEのタイトルマッチの経験で言ったら僕は4回目で相手の数島選手は初めてなので、タイトルマッチを今まで3回経験してるアドバンテージがあると思うんで、そこはやっぱり有利なのかなって思います。

–試合のペース配分とかその辺も分かってるっていう感じでしょうか?
田丸 5Rと3Rだと試合の組み立て方が全然違うと思うんで、5Rの戦い方をしっかりしていこうかなと思ってます。

–田丸選手が今20歳で対戦相手の数島選手が19歳ということで若い選手同士でタイトルマッチになりますが、新世代の2人でタイトルマッチをやることについてはどう思いますか?
田丸 今までは自分が一番最年少キャラでずっと年上の人と試合をしてきたんですけど、今まで試合ができなかった期間の間にこんなに自分より若い選手が育ってるんだなって思うと感慨深いっていうのもあるし、まだまだ自分も20歳でこれからなんで負けないぞっていう気持ちはめちゃめちゃあります。

–かなり10代の選手もRISEでも出てきてると思うんですけどそういう選手を今どういう気持ちで見てるんでしょうか?
田丸 懐かしいなじゃないですけど自分もそういう感じで10代でコンスタントに試合をして「上を食ってやろう」っていう気持ちでずっとやってたんで、10代の若い選手の気持ちとかもすごい分かるしそれを自分も経験した上で今もう20歳になってるんで、今回の数島選手の彼の気持ちも凄い分かった上で試合するんで、昔の自分を見てるみたいだなっていう感じです。

–話に出た数島選手なんですが、選手としての印象はいかがでしょうか?
田丸 左ストレートとか左の攻撃に絶対的な自信を持っているなっていうのと自分より若いなっていう感じです。

–田丸選手が怪我とかで試合出来ない期間も数島選手は試合してKOしたりしています。その試合もご覧になられてますか?
田丸 フライ級で試合をしようかなって考えてるときぐらいからちょくちょく見るようにはしてて最近の試合も見てるんですけど、別に特に印象はないですね。

–サウスポーで一発で倒す軽量級にしては珍しいタイプだと思いますが何か攻撃とか気を付けるところとかありますか?
田丸 やっぱり左の攻撃にすごい自信持ってるんでみんな気をつけてると思うんですけど、それでも結構倒されてるんで何かあるのかなっていうのはありますね。でもそれは試合をしながら色々感じていければなと思っています。

–今現在イメージする中で数島選手より上回っているところっていうのは自身の中ではいかがでしょうか?
田丸 数島選手とやってきた相手だったりとかレベルは全然違うと思ってるんでそこも違いますし、技術レベルだったりとか若くて勢いがあってガンガン食ってやろうっていう気持ちは向こうもあると思うんですけど、全然なめてる訳じゃないですけど後輩とスパーするぐらいの感覚でやろうかなって思ってます。

–練習されているTRY HARD GYMなんですけど今の練習環境ってどうでしょうか? 他にも宮﨑選手とかいますけど。
田丸 トレーナーがいない期間とかを結構自分たちで考えながら練習したりとか、最近新しくトレーナーが来たりとかして結構充実した練習が出来てるなっていう感じですね。

–少し時間は経ちましたけど那須川天心選手がキック卒業したっていう形になりますけど、これから田丸選手はキック界でどんなポジションを取っていきたいっていうのはありますか?
田丸 元チャンピオンと現チャンピオンだとやっぱり全然その扱い方だったり見られ方が違うと思うんで、まず今回しっかりベルトを獲って今RISEがやってるように世界の人たちと戦っていって、ずっと天心と戦いたい、天心を越えたいって言ってたんでしっかりと強くなって「今の田丸とあの時の天心がやったら」って思わせられるぐらいは実力をつけたいと思ってます。

–試合間隔が前回の試合はほぼやってないような形に等しと思います。そうなるともう1年以上空いてる形になっているけどそこに不安はないですか?
田丸 短い期間で試合したかったなっていうのはあるんですけど言っててもしょうがないんで、決まっちゃってるし。だから全然前向きに今は試合のことだけに集中しています。

–この体重での試合っていうのは実質今回が初めてぐらいの感じでそれでいきなりタイトルマッチじゃないですか。自分の中でこの体重での動きっていうのは今どれぐらい把握してるんですか?
田丸 本当にまともに試合してないので何とも言えないですけど、前回4月にやった空龍選手との試合の時のアップとか当日の動きっていうのは全然悪い感じしなかったんで、特に問題はないかなっていう感じですね。もうちょっと試合して自分自身のデータも欲しかったなっていうのはあるんですけど、別に問題ないですね。

–その体重をキープして練習していることで4月よりは今の方が強いという自信はありますか?
田丸 空龍選手とやってる時の対策と今回の数島選手の対策とか練習の内容とかも全然違うし減量は4月同様うまくいってるんで今回5Rっていうのもあるし結構慎重にやりながらっていう感じですかね。動き自体はめちゃくちゃいい感じですね。

–数島選手の攻撃力は軽量級離れしてると思うんですけどあんまり田丸選手はわかってないっていう感じがするんですけどその自信はなぜですか?
田丸 別にそんな攻撃力あるって僕自身思ってなくて、相手を狙ったりとかポイントが上手かったりとか多分そういう点がうまいから倒れてるんだろうけど、左の攻撃でダウン取ったり倒したりしてるのは倒し切ったりとかは僕あんまりないかもしれないですけどダウン取ったりとかは僕も結構あるし、今までそれこそ鈴木真彦選手だったり大﨑一貴選手だったりとかもっとパンチ力あるやつなんていっぱいいたんで全然怖くないですね。

–やっぱりそれはディフェンス力でも自信があるからなんですかね?
田丸 ディフェンスもそうですし恐い攻撃っていうか左の攻撃以外で蹴りとかで倒してないって思うと、全部の技で倒せるんだったら色々警戒したり避けたりとか考えなきゃいけないですけど、倒す技とかある程度決まってたらもう簡単ですよね。

–サウスポー同士っていうのは別にやりにくくないですか?
田丸 全然やりにくくないですね。アマチュアでもジムは特にサウスポーが多いんで全然。

–今回の試合は田丸辰の何を見せるという試合になると思いますか?
田丸 今までは昔に囚われていたというか無敗の頃の自分を想像しながら「無敗の時はどういう感じでやってたっけな」とか「どうやって攻撃受けてただろう」っていうことを考えて昔の自分になろうって考えたんですけど、最近はもうそういうのは全くなくて、自分自身が一番楽しんで自分が今思う型に囚われないスタイルでやるのが一番上手くいくし一番強いと思います。お客さんに僕が楽しんでるところを見てもらえれば一緒に見てて楽しいと思うし、自分自身が格闘技は好きでやってるんでその好きな格闘技を楽しみながらやってると結果は自ずとついてくるかなって思ってます。

–ちょっと言い方は悪いかもしれないですけど「田丸選手はRISEの次期エール候補だ」という扱い方を僕らもしてきたんですけど、ちょっと休んだ期間とかもありエース候補が今いっぱい出てきてるじゃないですか。そんな中で今の自分の存在っていうのはどうですか?
田丸 実際怪我とか今回ノーコンテストとか試合ができなかった期間が長いので、その間にどんどん若い選手だったり他に注目される選手が出てくるっていうのは仕方がないことだと思うし、やっぱり悔しさはありますけどこれから自分の試合を見せていけば「やっぱ田丸もいるな」っていう風に勝手になってくると思うんで、それはコンスタントに試合をして見せていければなと思います。

–このタイトルマッチを機に田丸辰の逆襲が始まるイメージでいいですか?
田丸 そうですね、楽しみにしてください。

–最後にファンの皆様に一言メッセージをお願いします。
田丸 いつも応援してくださってありがとうございます。今回のタイトルマッチ必ず勝ってRISEの初代二階級制覇をして、自分自身が試合で一番楽しんでベルトを巻きたいと思っています。見てて熱くなるような試合をしたいと思ってるので応援よろしくお願いします。

 

公開練習の模様はオフィシャルYouTubeにて配信中です

大会情報はこちら