原口健飛インタビュー『結局印象に残ったのは原口健飛だと思わせる試合をする』

インタビュー 2023年12月12日

来る12月16日(土)両国国技館で開催します『RUF presents RISE WORLD SERIES 2023 Final Round』にて、vs.GLORY対抗戦に出場する原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM)の試合前インタビューをお届けします。

 

 

–教え子の小林愛理奈選手のベルト戴冠おめでとうございます。
原口 ありがとうございます。


–小林選手がベルトを戴冠できた最大の要因は?
原口 自分も試合前であまり練習を見れなかったんですけど、坂田と小林の女子2人が頑張って必死にやっていたので、2人の絆が勝利をもぎ取ったかなと思います。


–今日の公開練習を見る限り、原口選手も非常に良い仕上がり具合でした。
原口 先週ぐらいから仕上がっていて、体重もナチュラルなので今すぐにでも計量して戦える状態です。


–今日の公開練習は鈴木真彦選手と門口選手もいらっしゃいましたけど、3人で練習する事はよくあるんですか? 
原口 3ヶ月前くらいから週1回、多い時で週2回練習しています。鈴木選手とは週に2,3回練習していて、そこに門口選手が来てくれました。関西でチャンピオンの尊敬している2人なので、練習をやっていても楽しいですし自分の相手をしてくれる選手なので、全員にメリットがあって練習させてもらっています。


–関西トップチームみたいな感じですね。
原口 反応しにくいです。(笑)


–原口選手は定期的にJTTでコーチをされていますが、色々なところで練習するのは良い刺激になっていますか?
原口 練習のやり方や考え方で変わってくると思いますが、自分の成長にも繋がるようにコーチをさせてもらっています。大勢の人に言語化して教えるということが中々ないので、それがJTTに行くことによって自分で理解して深く分かるようになりました。肉体的には分からないけど、精神的にはめちゃめちゃ成長しています。


–その成長ぶりが今回のエイブラハム戦でも活かされそうですね。
原口 今回GLORYの現1位でちゃんと強いじゃないですか。自分自身めっちゃ燃えているし、自分がどんな戦い方をするのかとかも含めて楽しみです。


–エイブラハム選手はランキング1位の選手ですが、練習を離れたら歯医者を目指しているそうで、プロフィールを見て興味深い部分はありますか?
原口 ちらっと聞いた事はあるけど歯医者を目指しているんですね。二足の草鞋というか他で頑張れる人ってキックボクシングも熱心にしているので、それを聞いて楽しみになりました。


–いつも戦いのスタイルは自由な感じでと仰っていますが、今回はどんな事を意識しますか?
原口 今回も自由にやります。相手も大きいし身体能力が高いし何をしてくるか分からないので、今のところは決めてないです。


–ひらめきは試合の直前や練習の中で出てくるというのも仰っていましたが、現時点で何かひらめきは出ていますか?
原口 現時点でひらめきは何個か出ています。来週くらいにもう何個か出そうです。試合ではその中でどれを出すかって感じです。

 


–ペッチ戦を見据える中での試合になると思いますが、そう言った意味も含めてフィニッシュも意識しますか?
原口 ペッチもヴィダレスと戦っていて、ペッチはKO勝ちできていなかったので俺はKO勝ちをします。それしか決めていないです。


–ペッチ選手とヴィダレス選手が戦った試合を見ての感想を教えてください。
原口 おもろなさすぎて見るのを2ラウンドくらいでやめました。決定打がお互いなかったので、参考になりませんでした。ペッチは同じペースでポイントを取る倒すファイターではなくて、俺もそれをやられてペースを変えられずに負けたので、2ラウンド見て飽きました。


–逆に参考になった試合はありましたか?
原口 基本的にあまり試合は見ないです。だって対戦相手が自分じゃないし見たところでって思うタイプなので、僕は試合を見ないようにしています。


–今年1年を振り返って自分の成長具合や目標を達成できた事はありますか?
原口 ISKAの世界タイトルを奪取できました。1、2、3ラウンドは微妙な動きだったけど、自分のやりたい事をして勝てました。インターバルで戻った時にセコンドにハイキックで決めるって言って自分の体を動かしたので、ようやく自分の命令で体が動くようになってきて、アンバー戦も試合前からミドルで決めるって言って決めたので、ようやく試合に慣れてきた感じです。


–ようやくですか?
原口 前まではどうしようと考える事があったんですよ。今は何をされても対応できる自信がついてきました。


–自分の命令で体が動くようになったというのは、自分の思った瞬間に体が反応するという事ですか?
原口 全部自分で動かしてます。アンバーの時もアドレナリンが1回も出てないし全部覚えてます。THE MATCHでの動きをもう1回やれと言われると野生的な本能で動いた感じなので無理なんですよ。だけどここ1年の試合は1ラウンドから全部覚えています。


–すごく冷静になったという事でしょうか。
原口 元々アドレナリンは出ない方なんですけど、良い意味で出なくなりました。


–選手でアドレナリンを出さないのは珍しくないですか?
原口 THE MATCHの時は相手側のセコンドも日本人だったので向こうのセコンドの声も聞こえるんですよ。最近は外国の方ばかりなので何を言っているんだろうとか考えている時間まで覚えています。(笑)

 


–その境地に到達したという事で、自分の何が1番変わりましたか?
原口 意識して変えたわけではないですけど気持ちですかね。ペッチに2回目に負けた時に大きく変わったかもしれないですね。ようやく自分自身を認めてあげる事ができました。あの試合も負けたけど自分で動けて、1から6ラウンド全部覚えています。それを世界最強の相手にできたという事は誰が相手でもいけるなって思いました。


–今回の試合をクリアして来年はGLORY本体に乗り込むという話もされていましたけど、原口選手としては1年以内にペッチ選手を倒してGLORYのチャンピオンになる展望ですか?
原口 来年のいつになるかは分からないけど、ペッチがチャンピオンなので相手が万全な時にやりたいです。だから時期は分からないけど来年中には対戦したいし、できればGLORYのベルトもRISEの世界王者のベルトも奪取したいです。


–公開練習ではオーソドックスの構えでミット打ちをしていましたが、それは次の試合に向けて何か考えているからでしょうか?
原口 両方できるので特にどっちとかは決めていないですけど、今日はなんとなくオーソドックスでした。


–試合中も感覚でその時ごとに変えていく感じでしょうか?
原口 試合ではサウスポーの方が多いんじゃないですかね。


–先ほど関西トップチームというような話も出ていましたが、関西の格闘技レベルの高さはどこから来ていると思いますか?
原口 自分自身はハングリー精神で上がってきました。関西でチャンピオンが多いのはそういう気持ちが関東の人よりも強いからだと思います。


–ハングリー精神は子供の頃から育っていく中で、周りの環境などから培われていくものですか?
原口 子供の頃は何も感じてなかったですけど、メディアに出始めた時に東京の方がメディアの数が多いと感じたんですよ。だから東京の方が取り上げられやすいイメージがあって、そういう小さなきっかけから培われたと思います。


–そういう意味では原口選手は実力的にも、もっと取り上げられても良い存在ですよね。
原口 取り上げた方が良いですよ。もちろん俺だけじゃなくて一緒にいた鈴木選手と門口選手もそうですし、メディアの露出と実力が釣り合っていないですね。今取り上げておかないと後悔しますよ。(笑)


–今回の試合に勝ってペッチ選手にも勝って、名実ともにメディア露出も増えてトップオブトップになっていく気持ちはどうですか?
原口 そうやって信じてやってきているけど中々難しいですよね。強さ以外も必要なのかなと思いますし、だからと言ってズレるのが嫌なのが俺らなんですよ。だからこそ強いんだと思います。別にメディアに取り上げてほしいわけではないけど、取り上げてもらった方が良いのは間違いないし、GLORY獲ったところで露出が増えるかと言われたら分からないけど間違いなく世界一と言えるので、多くメディアに出ているやつよりも強いという事は証明できます。


–最後に皆様にメッセージをお願いします。
原口 12月16日は試合前に予告KOをすると思うので、そこも楽しみにしてもらいたいです。年内最後のビッグマッチでトーナメント決勝やペッチvsチャドの試合があるけど、結局印象に残ったのは原口健飛だと思わせる試合ができるのでみなさん期待していてください。よろしくお願いします。

 

 

公開練習の模様はオフィシャルYouTubeチャンネルで配信中

 

 

≪RUF presents RISE WORLD SERIES 2023 Final Round 試合順≫

 

▼メインイベント(第16試合) RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament 決勝戦 3分3R延長2R
クマンドーイ・ペッティンディーアカデミー(タイ/ペッティンディーアカデミー/ラジャダムナンスタジアムスーパーフライ級王者、True4Uスーパーフライ級王者)
田丸 辰(日本/TRY HARD GYM/初代RISEフライ級王者、初代RISEスーパーフライ級王者)


▼セミファイナル(第15試合) RISE世界スーパーライト級(-65kg)タイトルマッチ 3分5R無制限延長R
ペットパノムルン・キャットムーカオ(王者/タイ/Kiatmoo9/初代RISE世界スーパーライト級王者、GLORY世界フェザー級王者)
チャド・コリンズ(挑戦者/オーストラリア/Strikeforce/WMC世界スーパーライト級王者、WBCムエタイ世界スーパーライト級王者)


▼第14試合 RISE×GLORY スーパーライト級(-65kg) 3分3R延長1R
原口健飛(日本/FASCINATE FIGHT TEAM/RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント優勝、第6代RISEライト級王者、ISKA世界ライトウェルター級王者)
エイブラハム・ヴィダレス(メキシコ/Living legacy/GLORY世界フェザー級1位)


▼第13試合 RISE×GLORY スーパーライト級(-65kg) 3分3R延長1R
白鳥大珠(日本/TEAM TEPPEN/RISE WORLD SERIES 2019 -61kg級王者、第5代RISEライト級王者)
ザカリア・ゾウガリー(モロッコ/‘T Oude Westen Gym/S-cup -65kg世界トーナメント2016優勝)


▼第12試合 シュートボクシング提供試合 RISE×GLORY -72kg契約 3分3R延長1R
海人(日本/TEAM F.O.D/第5代RISEミドル級王者、SB世界スーパーウェルター級王者)
ジェームズ・コンデ(フランス/SBC sarcelles/ISKAヨーロッパライトミドル級王者)
※モハメド・ジャラヤ選手が諸事情により入国できないため欠場


▼第11試合 RISE×GLORY ライト級(-63kg) 3分3R延長1R
中村 寛(日本/BK GYM/第8代RISEライト級王者、第6代DEEP☆KICK-60kg級王者)
アフマド・アコーダッド(モロッコ/Brutal Gym)


▼第10試合 RISE×GLORY ライトヘビー級(-90kg) 3分3R延長1R
南原健太(日本/極真会館/第2代RISEライトヘビー級王者)
ビクター・デ・コニング(オランダ/Kickboxing fearless)


▼第9試合 RISE×GLORY -54kg契約 3分3R延長1R
聖愛(日本/魁塾/初代RISE QUEENバンタム級王者、初代WMC女子日本スーパーフライ級王者)
テッサ・デ・コム(オランダ/Fightteam Vlaardingen/第2代RISE QUEENフライ級王者、Enfusionストロー級王者)


▼第8試合 RISE×GLORY ウェルター級(-67.5kg) 3分3R延長1R
中野椋太(日本/誠至会/第3代RISEウェルター級王者、S1世界ウェルター級王者)
ペトル・モラリ(モルドバ/Kickboxing fearless/WKU世界-65kg王者)


▼風音(TEAM TEPPEN/RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント優勝)引退セレモニー


▼第7試合 Super Fight!-55.5kg契約 3分3R延長1R
志朗(日本/BeWELLキックボクシングジム/初代RISE世界バンタム級王者)
ブンロン・ペッティンディーアカデミー(タイ/ペッティンディーアカデミー/True 4u 115P,118P,122P王者)


▼第6試合 Super Fight!-54kg契約 3分3R延長1R
大﨑一貴(日本/OISHI GYM/第2代RISEスーパーフライ級王者)
ジャルンスック・ブーンラナームエタイ(タイ/ブーンラナームエタイジム/True 4u 118P王者)


▼第5試合 Super Fight!アトム級(-46kg)3分3R延長1R
宮﨑小雪(日本/TRY HARD GYM/第2代RISE QUEENアトム級王者)
モンクットペット・カオラックムエタイ(タイ/カオラックムエタイ/IFMA Youth WorldMuaythai 2023 45kg王者)


▼第4試合 -54kg契約 3分3R延長1R
松下武蔵(GOD SIDE GYM/バンタム級10位)
池田幸司(ReBORN経堂/第8代Krushバンタム級王者、K-1 WORLD GP初代バンタム級王座決定トーナメント第三位)


▼第3試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R
常陸飛雄馬(TARGET SHIBUYA/同級3位)
勝次(TEAM TEPPEN/WKBA世界スーパーライト級王者、第7代新日本キックボクシング協会ライト級王者)


▼第2試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R
岩郷泰成(EX ARES/同級8位、AJKN日本スーパーフェザー級王者)
奥平将太(フリー/同級11位)


▼第1試合 フライ級(-51.5kg)3分3R延長1R
那須川龍心(TEAM TEPPEN/同級4位)
龍太郎(VALIENTE)


▼オープニングファイト.3 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R
山科直史(極真会館/同級12位)
近藤大晟(及川道場/同級13位、Stand Up King of Rookie 2023 -60kg級優勝)


▼オープニングファイト.2 バンタム級(-55kg)3分3R
モンタナ・アーツ(Team Aerts)
加藤乃々夏(全真会館)


▼オープニングファイト.1 フェザー級(-57.5kg)3分3R
杉山豪基(TARGET SHIBUYA)
永松進之介(FJ KICK ASS)

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