勝次インタビュー 『常陸選手はパンチのタイプですけど僕もパンチは得意ですしカウンターも得意ですし打ち合いも得意なので、普通に戦ったらいけるとは思います。』
インタビュー 2023年12月15日
来る12月16日(土)両国国技館で開催します『RUF presents RISE WORLD SERIES 2023 Final Round』にて、RISE初参戦となる勝次(TEAM TEPPEN)の試合前インタビューをお届けします。
–いよいよ初めてのRISEでの試合が近づいてきましたが心境的にはいかがですか?
勝次 キャリアは長いですけど新しい舞台でデビュー戦の気持ちで新しく作り直してます。
–先ほどミットを持ってくれた那須川会長からは食事のことをちょっと突っ込まれてましたが今ちょうどお腹空いてるような時ですか?
勝次 普段は3kgとか平気で食べちゃうんですけど今減量中なので1kgぐらいに抑えて(笑)。減量いつも締めに計量の前の日には生肉を食べに行くんですけど、それも恒例にしてるんで今回も生肉食べに行こうと思います。
–生肉何キロぐらい食べるんです?
勝次 計量の前の日は一人前だけです(笑)。
–それが勝負飯ってことですね。
勝次 もう10年以上続けてます。
–今回初めてのRISEということでルールへの対応って部分ではバッチリですか?
勝次 ばっちりというか肘有りと肘無しでは全然やってることが違うんで、距離の駆け引きだったりその辺はやっていきながら失敗しないようにだけ気をつけて。甘くは見てないです。
–もう既に対策は万全だと思いますけど対戦相手の常陸選手については現状ではどう考えてますか?
勝次 RISE60kg級のタイトルマッチ戦線でチャンピオンのチャンヒョン・リー選手と大雅選手と常陸選手、この3人は誰がチャンピオンになってもおかしくないっていう状況で常陸選手も強い選手です。
–その常陸選手をどう攻略するか少しヒントを教えてもらえますか?
勝次 常陸選手はパンチタイプですけど僕もパンチが得意ですしカウンターも得意ですし打ち合いも得意なので、普通に戦ったらいけるとは思ってます。
–そうしたら今回常陸選手を下して1月にチャンヒョンvs大雅のタイトルマッチの勝者を来年はターゲットに狙っていくという形になりますか?
勝次 やるからにはベルトを狙いたいので、今回勝ったらですけど、勝つまでは何も言わないけど、勝てたら考えます。
–勝次選手はキックボクシング界でも本当に一番長い歴史を誇っていた目黒ジムに所属後、TEPPENジムに移籍して練習方法とかでちょっと違いはあるんですか?
勝次 「RISEで勝っていくための練習」が今出来ていて、そういう練習は今までやったことなかったんでもうほとんど新しいやり方でまるっきり変わったというか、やり方も考え方も全然違うスタイルで今出来てます。
–勝次選手はやっぱりKNOCK OUTでの活躍というのが今もすごく印象残ってるんですけど、当時は激闘マシーンみたいな感じでしたがその時からキャリアとか年齢を重ねてきて今はどう変わってきてると自分で思いますか?
勝次 KNOCK OUTトーナメントでガッチガチに打ち合って、1試合目の不可思選手と打ち合って2試合目の前口太尊選手と打ち合って、いける!と思って森井選手とやったらダメージがあったので、試合終わってから気づいたんですよ。ダメージ残ってたなって。それからは半年休んだんですけど、そこからはあまり頭にダメージ残しちゃダメだなっていう。格闘家ではあまりあっちゃいけないですけど防御も徹底しながら隙があったらガンガンいくっていうスタイルに変えて、むやみやたらにガンガン行くことはなくなったので自分の中では進化してるんじゃないかなとは思ってます。
–より最近はインサイドワークを使って、行くときは行くというスタイルにしたってことですか?
勝次 持ち味を残しながらさらに進化した姿を見せていかないといけないと思ってるんで、今回は今までの僕っていう感じじゃなくて「新生勝次」としてデビュー戦の気持ちでいろいろ練習とかにも取り組めています。
–ジムの舞台が変わったんですけど真空飛び膝蹴りはいかがでしょうか?
勝次 当たるっていう確信があれば飛んじゃいます。
–さらに研ぎ澄まされていますか?
勝次 それはもちろん。何回もこの膝を相手の顔面にぶち込んできたので、その感覚はまだあるんで行けそうだったら行きますけど無駄には飛ばないです。
–勝次選手は肘有りルールにすごいこだわりがある選手かと思ってたんですが、肘無しルールに舵を切った一番の理由って何なんでしょう?
勝次 一番強い団体というか若手もいっぱい揃ってるし。RISEが2003年に立ち上がって僕も2003年にデビューしてるので同じ20周年なんですよ。その中でずっと僕20年間肘有りで新日本でやってきたんですけど、時の流れに合わせて。RISEって昔からアマチュアに力入れて若手若手若手ってどんどんどんどん選手を育てていってるので、昔子供だった選手が今大人になってトップ選手になって活躍するし、まだまだ今も子供たちがいっぱい活躍してるしアマチュアでやってるし、それがどんどん上がっていくのがRISEっていう舞台なので、チャンピオンになったら一番強いって言われるような団体ってどこかって考えたらRISEだなと思って。そういう面もあってルールは変わりましたけどRISEにきました。
–そういう若い選手たちにまだまだ負けないぞという気持ちは強いですか?
勝次 年齢的には周りから見たら勝次はもう終わったなとかもうさすがに無理だろって思ってるとは思うんですよ、実際いつ辞めるのとか聞かれるし。それでもまだ自分の中では自信があるし、次の試合の結果次第ですけどまだまだいけると思ってるんで挑戦していきます。
–TEPPENジムで練習をするようになって自分の中でいい影響ってどういったことがありますか?
勝次 一緒に練習する環境、仲間というかチームで出来てるなってのがすごく大きくて、いろんな階級の選手だったりいろんなタイプの選手と手を合わせたり攻防も勉強になるし新しい技術ってのがすごい勉強になってます。
–逆に皆さんに与えてる影響ってありますか?
勝次 TEPPENに移籍してからまだ試合やってないし勝ってないんで何も言えないですけど、これからはこの歳でも勝っていけるんだぞ、頑張っていけるんだぞっていう姿を見せていきます。
–あとはご飯をたくさん食べるところですかね。
勝次 僕は10代の頃から東京で一人で上京して最初は飯も食えなくて毎日650円の定食屋さんで日々ガリガリになっていったんですけど、「北京」っていう焼肉屋さんがあって、そこのマスターから「スポーツマンは飯いっぱい食わないと強くならない」って言われてそれで衝撃を受けて。「飯食ったら強くなれるんだ」と思ってそこからいっぱい食べるようになって、毎日大食いしてたらもう胃袋が大きくなって今はもう3〜4kg食えます。
–食べないと強くなれないぞって言われたんですか?
勝次 「北京」っていう焼肉屋さんのマスターから(笑)。いろんな野球選手だったりサッカー選手だったりを50〜60年見てきてる飯屋のマスターなんでわかるらしいですね。だから怪我する選手ってのは少食、ガンガン続いて長いキャリアを持って活躍していく選手はやっぱり大食いだっていうのを聞いて「あ、大食いって良いんだ」と思って意識してます。
–それいつぐらいからですか?
勝次 20歳ぐらいです。16年くらい前から大食いは意識してます(笑)。
–先ほどちょっと話に出ましたが生肉を計量前に食べるんですか?
勝次 僕お腹強いんですよ。1回も当たったことがなくて冬だったら生牡蠣でも全然計量の前の日でも食えるし。タイで一回生肉食べて当たったことあるんですけどそれ以外日本では当たったことないので、自信があるというか生肉怖くないです。
–トライしなくてもいいじゃないですか(笑)。
勝次 元気になるっていう実感があるので、それをルーティンとしてずっとやってます。信頼できる店でしか食べないですけど。SNSでアップしたら怒られるから生肉は食べてるっていうのはSNSではしないです(笑)。
–今後のことなんですけど結果を出さないとちょっと何とも言えないと思いますが、やっぱりやるからにはチャンピオンにっという考えですか?
勝次 もちろん。今の若手にボッコボコにされたら考えますけど、やって勝っていったらやるからにはチャンピオン狙ってやっていきます。
–先ほどのお話だと3人がトップにいてその一角倒せば見えてくるって感じですか?
勝次 そのうちの3人がいつもベルトを順繰り回してるってちょっと面白くないので、もう1人か2人ぐらいは60kg戦線で強い選手が入ってもいいかなとは思ってるんで、その1人になります。
–60kgという階級に関してはいかがですか?
勝次 今までずっと17年間ぐらいライト級の61.23kgでやってきて、3〜4年前からスーパーライト級でやってきたんですけど、僕は身体がちっちゃいのでまだ落とせるかなと思って、今回成長期以前もう10代ぶりに60kgに落として、それも挑戦ではあるので減量もしっかりやっていきます。
–そこまで落として動けますか?
勝次 やってみないとわからないですけど今のところ落ちてるんで不安はないです。
–最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。
勝次 RISE60kg戦線をかき乱していこうと思ってます。12月16日は良い試合をして皆さんに名前を覚えてもらえるように頑張ります。