宮﨑小雪が引退を発表!
大会情報 2025年10月22日
10月22日(水)都内にて行われた記者会見にて、第2代RISE QUEENアトム級王者・宮﨑小雪が引退を発表した。
「この度、格闘技を引退する決断を致しました。理由としては留学を通して様々な経験や出会いをする中で、もっと色んな世界を見てみたいと思うようになった事がキッカケです。今後はワーキングホリデーに挑戦して、自分をもっと成長させていきたいなと考えています。国や渡航時期などの詳細はこれから決めていくつもりです。
9歳で空手を始めて16歳でプロデビューして18歳でチャンピオンになって、人生の半分以上を格闘技と共に歩んできました。だからこそこの決断をするのも凄く迷って、でもそんな時にかけて貰った言葉だったり小説の1ページが自分の背中を押してくれて、覚悟を持ってこの決断をする事ができました。
本当に嬉しい事や楽しい事も沢山ありましたし、けどそれだけじゃなくて辛い事や苦しい事も沢山あって、でも一人じゃ何もできないんですけど、そんな時に手を差し伸べてくれたチームメートだったり、応援してくださる皆様の存在があってここまで来ることができました。
ありがとうございますというありきたりな言葉でしか感謝の気持ちをお伝えする事ができないんですけど、本当に私は皆様と出会えて、応援して貰う事ができて幸せな格闘技人生でした。第二の人生も格闘技で得た事を胸に、更にもっと成長していける様に精進していきたいと思います。本当にありがとうございました。」
ーー引退を考え始めた時期と実際に決断した時期は?
「引退を考え始めたのは留学に行く前くらいで、ちょっとどうしようかなって気持ちがありました。実際に決断したのは8月後半ごろだったと思います。」
ーー留学はどちらに?
「留学はフィリピンに行っていました。3か月弱くらいですね。」
ーー留学期間中にどの様な事が得られたんでしょうか?
「寮生活だったので自分が経験したことがないような経験を沢山することができましたし、色んな国の方がいる環境で自分の知らない事を沢山知ることができた。英語とかも喋れる様になったら自分の将来の可能性も広がるんじゃないかと凄い刺激を受けたなと思います。」
ーー先ほど小説の1ページが背中を押してくれたという話がありましたが具体的にはどういう?
「20代で得た知見という小説があるんですけど、その1ページの中にいつか就職して、結婚して、子供を産んで、家事や育児に追われて時間もお金も余裕も小鳥の様に飛んで行って、いつかこれをしようとか、もっとこれができるようになってからこれをしようと思っていたけど、そのいつかが来ないという事を知った。という言葉が書かれていた。その本を読んだ時に今、この瞬間にこの本に出合えて良かったなと思って。いつかやろうと思ってる事って、なかなかそのいつかを実現するのって難しいと思うんですよ。なのでこの小説に出会えて、私はいつか海外に行きたいとか、もっと英語ができる様になってから海外に行きたいという風に思っていたんですけどそれでは遅くて。足りないものは歩きながら拾っていくしかないので。引退して自分がやりたいことだった、叶えたい事を叶える為に今から行動しなきゃなと思いました。」
ーー具体的にどういった将来の目標を持っているのでしょうか?
「今はまだ漠然としかしていなくて、ワーキングホリデーに行った後に実際にどういう人生を歩もうかは決めていない。もしワーキングホリデーが終わって他の国に行ってみたいと思ったら行ってみたり、もし英語の仕事がしたいなと思ったら、もっと英語を学んでそういった仕事をしていきたいと思っています。」
ーー格闘技からは完全に距離を置くという形なんでしょうか
「ワーキングホリデーの期間はできないですけど、身体を動かす事は好きなので趣味程度に身体を動かしたりしようかなと思っています。」
ーーお姉さんや同門の平岡琴選手に引退の話をされた時はどんな事を言われましたか?
「もともと悩んでいる時点でよく相談とかはしていたので。実際に決断した時は驚かれたりはしなくて、むしろ背中を押してくれるというか、『頑張ってね』という様な感じでした。」
ーー現役生活を振り帰って思い出に残っている試合、ターニングポイントとなった試合は?
「紅絹さんと戦わせて頂いた時のタイトルマッチが印象に残っていて、その試合が自分を強くしてくれましたし、肉体的にとか技術的にという部分だけじゃなくて精神的にも成長させてくれた試合だったなと思い出に残っています。」
ーーないとは思いますがやり残したことは?
「世界タイトルを獲りますと発言したにも関わらずこういう決断をするというのが自分の中で引っかかっていて、辞めた後にそれを成し遂げなかった事を後悔するんじゃないかという想いもあった。でもそれ以上に自分はやりたい事は違う事なのかなと思った。例えばですけど、余命があと1年だったとして格闘技の世界タイトルを獲るのか、海外に行って色んな景色を見るのかってなったら、私は海外に行く選択肢をするってなったので、この選択をして良かったなという人生を歩みたいと思います。」
ーー伊藤代表に引退を伝えた際の反応は?
「止められたりはしなくて、背中を押してくれて『頑張ってね』と言っていただきました。」
ーー色んな世界を見てみたいとか、色んな人に会ってみたいという気持ちは昔からの事だったんでしょうか?
「昔はそんなに海外に興味があるタイプじゃなかったんですけど、大きくなるにつれて、それこそ海外の選手とかと戦っていく中で色んな文化だったり環境とかがあって、自分の知らないことばかりなのでそれを知りたいと思う様になりました。」
ーーRISEの中で海外選手と触れ合ったりは大きなキッカケになったということでしょうか?
「そうですね。決断する大きなキッカケになりました。」
ーー最後にファンの皆様に改めてコメントをお願いいたします。
「今まで応援してくださった皆さま本当にありがとうございました。そしてサポートして頂いた皆さま本当にありがとうございました。一人では絶対にここまで来ることができなかったんですけど、辛い時とか苦しい時に皆が喜んでくれる笑顔を見るのが凄く好きで、その笑顔を見る為に頑張ろうってふんばることができました。格闘技で得た事を胸に自分の人生を楽しめる様に、そしてもっと成長した姿で皆さんにお会いできるようにこれからも精進したいと思います。これまで本当にたくさんの応援をありがとうございました。」