梅井泰成インタビュー『テーマは純粋にキックボクシングを楽しむ』
インタビュー 2024年6月26日
6月30日東京・後楽園ホールにて開催される『RISE179』に参戦する梅井泰成選手のインタビューを執り行いましたのでお知らせします。
■梅井泰成インタビュー
–最近瞑想にハマっているんですか?
梅井 何の情報ですか(笑)?ハマっているというよりはたまに瞑想はしますけど。めいそうって迷っている方じゃないですよね。
–坐禅訓練の方です。
梅井 たまにやります。
–無心になれますか?
梅井 ゼロっていうのは無理やと思うんで、呼吸に集中したりとかはしています。
–その集中力は今の公開練習にも現れているんじゃないですか?
梅井 やっぱり動じなくなるので、大事だと思います。
–試合まで10日を切りましたが、良い仕上がりですね。
梅井 そうですね、良いと思います。メンタリティも体の具合もめちゃくちゃ良い感じです。
–今回はいつも練習している志朗選手と同じ大会に出場しますが、梅井選手自身は今回の試合のテーマは決めていますか?
梅井 テーマはずっと言っているんですけど「純粋にキックボクシングを楽しむ」それだけです。そうしたらこの試合は勝手に勝っていると思います。
–SNSでも「心から格闘技を楽しんで笑う」と宣言していましたよね?
梅井 それがほんまのテーマです。心の底から思っています。
–最後には笑いたいという事ですね?
梅井 もちろん、それは間違いないです(笑)。
–久々の勝利を笑って体感したいという事ですね。
梅井 ほんまにそれだけです。
–今回の対戦相手の翔選手はランキング5位の選手ですが、どんな印象がありますか?
梅井 とりあえずパンチが強いなっていう印象です。パンチがめちゃくちゃあると思うので、それを想定して練習をしています。
–1発2発もらっても大丈夫そうですか?
梅井 それくらいのハードパンチャーともスパーリングをしてきました。もちろんもらわないのが1番最高ですけどね。1発ももらわない、かすりもしないってうのは難しい話なので、そういう面でもハードパンチに耐えるトレーニングをしてきたし、ディフェンスやパンチに合わせる練習もしてきました。
–今回、翔選手に勝って再び門口選手を追いかける形になりますか?
梅井 それしかないです。
–少し前の話になりますが、門口vs軍司の対抗戦はどのようにご覧になりましたか?
梅井 僕は会場に行って見ていたんですけど、純粋にあの試合が今のフェザー級のトップの対決っていう形で見ていました。あの時ばかりは門口選手を応援していたんですけど、一歩及ばなかったですよね。けど目指すところは高い方がいいので、負けても門口選手の評価が落ちたとは思っていないので、今は門口選手を目指して追いかけるっていう感じです。
–門口選手との距離は縮まっているか、それとも同じ距離を保っているような感じですか?
梅井 試合結果だけ見たら縮まっていないですね。もちろん練習でやっている実力的なものは縮まっていると思うんですけど、それは結果で見せないとただの勝手に思っているやつみたいな感じになるので、そこは結果で見せていかないといけないですね。
–先月は鴨川合宿に参加されたと思うのですが、成果はありましたか?
梅井 成果はありました。
–どんな部分ですか?
梅井 やるべきことが固まりました。鴨川は相性が良くて、鴨川に行くとパワーを得ますね。前回の鴨川合宿では疲れない体を手に入れたんですよ。今回はメンタリティ的な部分で良い空気をもらってきました。
–その合宿には試合を終えたばかりの小林愛三選手も参加されていたみたいですね。
梅井 いや、もうやばかったです(笑)。やっぱり格闘家は技術はもちろん大事なんですけど、ハートあってのものなので、心っていう部分を見習いたいですね。
–かなり影響を受けた部分があったんですね。
梅井 もっと俺やらなあかんわってなりました。
–先ほど志朗選手のインタビューでは、自分より年下の皆さんに対して「もっと限界までやれよ」と叱咤されていましたけど、それは自分にも向けられているものだと思いますか?
梅井 僕も全員に負けへんぞって気持ちでやっているんですけど、そう言われるっていう事はまだまだやらないといけないっていう意味で受け取ります。
–先ほどの瞑想についてですが、那須川天心選手から聞いたわけではないんですか?
梅井 前の試合の時に志朗さんに「動じないメンタルを鍛えるために瞑想した方がいいよ」って言われて、それまでイメトレはしていたんですけど瞑想をするようになりました。
–試合中に動揺があったんですか?
梅井 僕めっちゃ熱くなりやすいタイプで、1発もらったら殴りに行くみたいなところとか、自分の思っている展開と違ったりしたら、焦ってしまうことがあったんですよ。その面で動じないメンタルを鍛えるために瞑想を始めました。
–瞑想は毎日やっているんですか?
梅井 超長い時間はやっていないですけど、やるようにはしています。頭がスッキリします。
–瞑想をするのは寝る前ですか?
梅井 寝る前とか練習に行く前とかですね。ジムまで電車で来ているんですけど、電車の中でやっています。
–電車の中でやっているんですか?
梅井 あぐらはさすがにかかないですよ。立ちながらでも姿勢を伸ばしたりとか、座席座っていても姿勢を伸ばしたりしてやっています。
–今回の対戦相手の選手が勢いに乗っていますが、RISEで苦労してきた梅井選手としては「そんな甘いものじゃないぞ」というのを思い知らせたい気持ちはありますか?
梅井 それはもちろんです。自分も一度ベルトを獲った時は、そこまではとんとん拍子でいけたんですけど、今苦労している段階なので、勢いに乗っている相手の鼻をへし折ってやろうかなって思っています。
–今回の試合、パンチか蹴りどちらで倒したいか考えていますか?
梅井 パンチの練習の比率が上がっているんですよ。パンチでスパッと勝てたらめっちゃカッコいいので、理想はパンチで一撃KOしたいですけど、でも自分は蹴りの選手なので久々にハイキックとかでKOできたら嬉しいです。
–久々にやばいハイキックが見れそうですね。
梅井 久々に降りてきてくれたらと思います(笑)。
–練習の中で1番意識している事と、実際に進化を感じている部分を教えてください。
梅井 意識しているのはさっきの瞑想と繋がるんですけど、動じないというか対峙しているものに集中するっていう事と、対人練習をする時に試合モードに入るっていうことを意識してやっています。進化を感じている部分は、ディフェンス面や去年からずっと取り組んできたボクシングの練習も成果を感じています。パンチと蹴りがバラバラになていた時期があったので、最近それが融合できるようになってきました。
–チャンピオンの門口選手との試合までには、どれくらいの期間で辿り着きたいですか?
梅井 僕は飛び級するつもりは全くないので、僕が負けた安本くんが次にタイトルに挑戦するとして、年内に魁斗選手にリベンジしたいです。タイトルマッチはどっちが勝つか分からないですけど、どっちにも負けているので、再来年には絶対やりたいです。すぐにタイトルマッチをやらせろとかは言える立場ではないと分かっているので、そこまでに僕も高めてやりたいですね。
–最後にファンの皆さまにメッセージをお願いします。
梅井 6月30日は僕の周りに熱い仲間や応援団がついているので、その人たちの力をもらって完全復活するので、試合で魅せます。応援よろしくお願いします。