麻火佑太郎インタビュー「麻火が世界に行ったら面白いなと思ってもらえるような試合内容で勝たなきゃいけない」
インタビュー 2024年7月23日
2024年7月26日(金)東京・後楽園ホールにて開催されます、『RISE180』につきまして、麻火佑太郎選手のインタビューを執り行いましたのでお知らせ致します。
大会前に是非ご一読ください。
–今回の試合は対戦相手が直樹選手からフランクちゃん選手に変更となりました。改めてその話を聞いた時の心境を教えてください。
麻火 正直最初はショックでした。試合が決まったのがかなり前で直樹選手を倒すような練習をずっとしてきたので、変更になったと連絡があった時はショックだったんですけど、数時間後には切り替えていました。フランクちゃんはボクシングのチャンピオンですし、気を抜いていたら自分も負けるような相手なので、プロとしてパフォーマンスをする方向に切り替えて、今はフランクちゃんにしかフォーカスは向いていないです。
–気持ちも切り替えて、今は目の前の相手に向けて準備ができているという事ですね。
麻火 直樹選手に出す予定だった技も使えるので、そこは切り替えてやっています。
–フランクちゃんの試合映像は見ましたか?
麻火 映像が70kgの試合と65kgのエキシビジョンの2つしかなかったので、そんなに見ていないです。
–その2つを見て、対策やイメージを沸かしている感じですね。
麻火 映像を全部ではなくて部分的に少しだけ見ていて、あとはイメージを膨らませています。65kgで8ozのグローブを付けた試合映像がなくて、70kgの試合を参考にしてもそれを超えてくる動きはあると思うので、相手を大きく見て練習しているので何が来ても大丈夫なように準備しています。
–そういった意味では、麻火選手は相手の試合を見て研究するタイプではないですか?
麻火 結構見るタイプではあるんですけど、今回に関しては参考になるものが少ないからですね。あと今回意識したのが、自分は世界トーナメントを見据えていて、そこで勝ち上がって優勝するっていうのを目標にしているので、そういう時は誰が上がってくるかも分からないですし、臨機応変にできる対応力みたいなところがかなり重要になってくると思うので、それを今回試して自分の対応力を自信に繋げられるか感じたいので、そこまで研究していないですね。
–現在5連勝中と好調をキープできていますが、その要因や進化した部分などはありますか?
麻火 最後に負けたのが2年前の5月の試合(RISE158vs.木村ケルベロス颯太戦)なんですけど、その負けがかなり自分の中で悔しくて、今だからこそあそこで負けて良かったなと思えるくらい1試合ごとに死ぬ気でやっていて、今後はもう負けたくないって気持ちがあります。あとは5連勝と言っても自分にまだ自信がなくて、1試合ずつ決まった試合を全力で勝ち上がっていくというところに視点を置いているので、勝ちが続いているかなと思います。
–連勝の中にはセクサン選手とのONEでの試合もありましたけど、実際にスター選手と手合わせしてみて印象はいかがでしたか?
麻火 ホテルが一緒だったので、試合の前からホテルで会う機会はあったんですけど、タイ人のトレーナーとセクサン選手がタイ語でコミュニケーションを取っていた時に、雰囲気があるなと感じました。セクサン選手以外にもタイ人の強豪はいっぱい出ていましたけど、長い間戦い続けてきた選手の雰囲気というか強いオーラを感じました。あとは強い選手はみんな変に煽ったりせずに、優しかったです。
–ちなみにONEに出て反響は大きかったですか?
麻火 今までで1番大きかったですね。記者会見でも言ったんですけど、自分は勝って当たり前だと思って臨んでいたので、評価していただけるのはすごくありがたいですけど、まだまだもっとやれるっていう思いもあります。今後の試合を勝ち上がっていく中で、前の試合は勝って当然だったなと見ている人にも思って欲しいので、今後の僕に期待をしていただきたいです。
–先ほど対世界を見据えているというお話もありましたが、このフランクちゃん戦をクリアして9月の横浜大会には出場したいですか?
麻火 9月を見据えての試合ではあるんですけど、9月のことを考えていたら転けてしまうかもしれないので、しっかりと今回の試合に勝つというのが1番です。その中で内容次第で9月、12月と繋がっていくと思うので、そこはもちろん見据えてはいます。
–勝つだけではなくて内容も問われるような試合にはなってしまうかと思うのですが、試合内容については意識していますか?
麻火 今回フランクちゃん選手に対戦相手が代わって、直樹選手との試合を待ってくれていた方が多かったと改めて感じました。直樹選手が欠場となって、今大会に関しては「自分が見せなければいけない」という思いが強くなったので、良い内容で勝って盛り上げるというのは意識しています。
–今後機会があれば直樹選手とも戦いたいですか?
麻火 直樹選手が復帰したら、もしかしたらまたやりたいと言ってくださるかもしれないけど、復帰を待っている間に僕はどんどん上にいきたいので、また再度試合が組まれる位置には止まりたくはないです。
–そこは直樹選手を気にせずにどんどん進んでいきたいということですね。
麻火 逆にリスペクトを持って、自分がどんどん先に行きたいですね。
–国内に目を向けると、スーパーライト級は現在チャンピオンが空位の状態となっていますが、ベルトに関しては特に意識していないですか?
麻火 去年までは世界トーナメントの事を知らなかったので、65kgの国内のベルトをずっと目標にしていたんですけど、それよりも先に世界1が近くなるので、今はそっちにシフトチェンジしてやっています。
–スーパーライト級のランキング的には、麻火選手は4位でその上にYA-MAN選手や白鳥選手、イ・ソンヒョン選手と並んでいます。その選手たちとはトーナメントでも対戦する可能性があるということを意識していますか?
麻火 ずっと意識はしています。SNSでも「白鳥選手とのタイトルマッチが見たい」という声もいただいて、その位置に少しずつ上がって来たんだなと感じます。個人的にも日本の中で1番戦いたいのは白鳥選手ですけど、トーナメントの決勝に上がってくるのは原口選手だと思っているので、意識しているのは白鳥選手と原口選手の2人ですね。もし9月に査定試合があるんだったら、イ・ソンヒョン選手と戦うのが見ている人が1番納得して自分が1枠に入れると思うので、ソンヒョン選手との対戦についても考えています。
–最後に今回の試合を楽しみにしているファンの皆さまにメッセージをお願いします。
麻火 いつも応援ありがとうございます。直樹選手との試合は実現できなかったんですけど、直樹選手の分まで今回の大会を盛り上げたいと本気で思っていますし、今回の勝ちで皆さんに「麻火が世界に行ったら面白いな」と思ってもらえるような試合内容で勝たなきゃいけないと思っています。あと平日で真夏っていうのもありますが、この間の満員の後楽園ホールのように熱い試合をみんなでして、全員で盛り上げれたらと思うんですけど、1番は僕の試合に注目してもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします。