10.20後楽園はフェザー級タイトルマッチ・小林愛理奈のフライ級挑戦・ミドル級次期挑戦者争いの3本柱!「テーマはVS観客、VS伊藤隆です」(伊藤代表)

その他 2024年10月17日

 10月20日(日)に開催される「RISE182」の見どころコラムを公開します。ぜひ大会前にご覧ください。(文:中村拓己)

 12月21日に幕張メッセで開催される今年最後のビッグイベント「RISE WORLD SERIES 2024 FINAL」に向けて、年内の後楽園大会=ナンバーシリーズもラストスパート。今大会はフェザー級タイトルマッチ、小林愛理奈のフライ級挑戦、そしてミドル級次期挑戦者争いの三つが大きなテーマの大会となった。

 フェザー級(57.5kg)タイトルマッチは王者・門口佳佑が2度目の防衛戦で挑戦者・安本晴翔を迎え撃つ。今やRISEフェザー級に確固たる地位を築き、RISEを代表する王者になった門口だが、プロの道に進んだのは2018年にABEMAの企画として行われた「那須川天心挑戦者決定トーナメント」に一般応募して優勝、RISE伊藤隆代表に「デビューしてみないか?」と声をかけられたことがきっかけだった。空手のバックボーンこそあったものの、キック経験はほぼゼロに等しかった門口は同年7月にRISEでプロデビューし、オープニングファイトから実績を積み上げて、2022年8月にRISEフェザー級王座を獲得。王座戴冠後は山田彪太朗(SB)、新美貴士(Krush)、軍司泰斗(K-1)など他団体のチャンピオンクラスの選手たちと鎬を削りながら、RISE王者として成長を続けている。

 一方の安本は名門・橋本道場所属で、ジュニア時代から数々の大会で優勝を続け、アマチュア24冠として2016年に16歳の若さでプロデビュー。キック・ムエタイでは4本のベルトを獲得し、2022年から鳴り物入りでRISEに参戦を果たす。参戦当初こそRISEルールに慣れない部分もあったが、試合を重ねるごとにRISEルールにもアジャストし、いよいよ今大会でベルトに手をかけた。

 同じRISEを主戦場にしながら、門口と安本は全く異なる道のりを歩んできた。ファイトスタイルも、門口が長期戦に強い追い込み型なら、安本は技のキレやスピードが武器の先行型と対照的だ。今回のタイトルマッチは叩き上げの王者vs格闘エリートの挑戦者という図式になったと言えるだろう。

 そしてRISE女子戦線で圧倒的な存在感を見せるミニフライ級(48kg)王者・小林愛理奈が本格的にフライ級に挑戦する。2023年11月に第3代女子ミニフライ級王者となった小林は今年1月に台湾のワン・チンロンをKOし、5月には-50kg契約のOFGマッチで一階級上の愛三と対戦。RISE女子の歴史に残る激戦の末に愛三から勝利を収め、破竹の7連勝を飾った。

 愛三戦後にフライ級(52kg)王者テッサ・デ・コムとの対戦をアピールした小林は、フライ級初挑戦でビョン・ボギョンと拳を交える。ボギョンは48kg~52kgで試合をしてきたが、現在は52kgがベストウエイトのファイターで、小林にとってはフライ級でも通用するかどうかが試される相手。熱望するテッサ戦を実現させるためには負けられない一戦だ。

 そしてSBの海人がタイトルを保持しているRISEミドル級(70kg)では憂也vs宮城寛克、モトヤスックvsサモ・ペティの2試合が組まれた。この2試合はいずれもランカー対決で、事実上の挑戦者決定トーナメントと言ってもいいマッチメイクだ。共に連続KO勝利中の憂也と宮城、そしてRISEでは無敗のモトヤスックと過去に海人と2度対戦して(RISE・SB)接戦を演じているペティ。結果は当然のことながら、海人の挑戦者にふさわしいという期待感を持たせる試合が4人には求められる。

 伊藤代表は大会前のインタビューで「今回のマッチメイクは王道のRISEの組み合わせで、RISEを体現できる選手たちがたくさんいるので、全選手にRISEを体現してほしい。RISEは普通のキックボクシングではないので、ここに出ることに満足するのではなく、更なるチャンスを掴んで欲しいし、そういう気持ちで試合をして欲しい。今回のRISEはVS観客、VS伊藤隆です」と語っている。目の前の相手に、観客に、そして伊藤代表との勝負に勝つのは誰だ!?

 

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