小林愛理奈インビュー『今回は負けの声の方が多いと思うんですけど、自分はここも圧倒的に勝って次のステージに行きたいと思っているので、期待して応援よろしくお願いします』
インタビュー 2024年12月12日
2024年12月15日(日)東京・後楽園ホールにて開催されます「RISE184」に参戦する小林愛理奈選手のインタビューを公開します。
–今年の試合を振り返ると、-49.5kg、-50kg、-52kgと着実に1試合ごとに体重がアップしていますけど、体調の変化は感じますか?
小林 体調の変化は感じないですけど、減量がないと前までは試合前って感じがあまりしなくて。いつも減量があって試合前って感じがあったんですけど、それがなくなってからはモチベーションを保って「よっしゃ試合やもうすぐ」っていう感じがなくなっていたんですけど、今回は追い込みとかも結構すごくて、試合前って感じがしています。
–それは勝てば2階級制覇という部分が大きいですか?
小林 それもそうですし、ここで勝たないと次に繋がらないので、本当に大事な1戦だなっていうところもありますね。
–ちなみに今体重は何kgくらいですか?
小林 昨日で50.5kgくらいです。
–今から増やしますか?
小林 いや、増やさないですよ(笑)
–普通は試合前だったら、食事を減らしたり甘いものを絶対摂らない様にみんなやっているじゃないですか。その中で普通に食事をしていますか?
小林 めちゃくちゃ食べています。ボギョン選手との試合の時は「体重を増やさないと」って意識が大き過ぎて、ギリギリ直前まで結構食べていたんですよ。練習ではキレが上がってきているかなって思っていたんですけど、いざ試合をしてみると久々の6ozっていうのもあって、キレが落ちてしまったように感じました。でも今回は頑張りながら増やしていない中の50kgなので、前よりかはキレも出るかなと思っています。
–今は今回のタイトル挑戦に向けて、不安よりも期待と自信の方が大きいですね。
小林 早く試合がしたいですね。
–テッサ・デ・コムの攻撃とか、攻撃をもらった時のインパクトを想像する時はありますか?
小林 小林愛三選手との試合を見たんですけど、テンプルとかで倒す女子選手はあまりいない中でテンプルで倒していたので、パンチ力は相当あるだろうなっていう風に感じています。
–逆にパンチ力がある同性の選手と戦えるっていう部分では、楽しみもありますか?
小林 そうですね。自分の方が絶対パンチ力はあるし、テッサ選手も大きい外国人選手と戦ってきたと言っても、他の外国人選手よりも自分の方が倒せるキレのあるパンチを打てると思っているので、初めて味わうパンチ力だと思います。
–テッサ・デ・コムの弱点は既に見つけていますか?
小林 それが合っているのかは分からないですけど、自分は分析力があると思っているので、弱点というか穴の少ない選手だなと思っていたんですけど、作戦が当てはまれば倒せます。
–ズバリ試合の山場は何ラウンドくらいにやってくると思いますか?
小林 自分が倒すなら1か2ラウンド目ですけど、逆に後半の4,5ラウンドでテッサ選手が上がってくる所は気合いで乗り切ります。
–小林選手がタイトル戦で過去に5ラウンドをフルに戦った試合は1回だけですが、今回も5ラウンドまで勝負がもつれ込む可能性は頭の中に入っているんですか?
小林 もちろん5ラウンドをフルで戦う気ではいるので、どこかでタイミングよく当たれば倒れると思いますけど、自分では判定になるかなと思っています。あまり倒れるところが想像つかないというか、倒しにいく試合より「倒す倒す」って思ってない試合の方が相手を倒せているので、今回も狙い過ぎずにKOってなったら勝手に相手が倒れているだろうと思って、普通に5ラウンドまでいく練習をして、5ラウンドまでいく戦い方をしているので、最後までいっても問題はないです。
–素人的な考え方かもしれないですが、階級を上げたら体力面で不安があると考えてしまいますが、その辺は大丈夫ですか?
小林 階級を上げた時は体が重いなと感じたり、試合の後半になるにつれて体重差を感じていました。5ラウンドだったら特に4,5ラウンドで体重差が出てくるだろうなとは思っているんですけど、問題ないように仕上げているのでそこは自信があります。
–息を上げるトレーニングや走り込みをやっているわけですね。
小林 そうですね。吐きながらやっています。
–吐きながらですか。
小林 めちゃくちゃ練習で吐いていますね。
–そこまで自分を追い込んでいるというわけですか?
小林 そうですね。自分では追い込みとかで満足はしていないですけど、周りの人が止めるまではやっても良いんじゃないかと思っているので、やり過ぎには注意してできるところまでやっています。
–止めるのは同門の坂田選手が止めてくれるんですか?
小林 自分はあまり坂田以外に耳を傾けないので(笑)。他がやり過ぎって思っていても、自分は当たり前のことをやっていると思っているので。ずっと一緒に見てくれている坂田が「さすがに今日は休んどき」って言ったらやっと休みます。
–じゃあ今回も試合の司令塔は坂田選手になりますか?
小林 それはもちろんです。
–2人で試合の進行を組み立てているんですか?
小林 そうですね。練って練ってという感じです。
–RISE184の5日後に原口健飛選手の大一番が控えているので、ジム自体の士気も高まっているんじゃないですか?
小林 ジムの皆も全然負けていないし皆に繋げてもらっているし、健飛くんの大事な試合の前に自分なので、そこは自分が繋げるしかないと思っています。ジムもめっちゃ良い雰囲気でチームでやっていこうって感じですね。
–原口選手の世界トーナメントはどんな形になると予想しますか?
小林 1DAYで世界トーナメントでメンバーも凄いので、自分が想像できるレベルじゃない人たちなんですけど、健飛くんを信じているので勝ってほしいですね。
–その数日後にはお兄さんの小林豪己選手がボクシングのタイトルマッチじゃないですか。これはこれでやっぱり楽しみですか?
小林 楽しみですし、良い形で繋げたいなっていう想いもあって、自分が勝って繋げたら気合も入ると思うので、そこでお兄ちゃんも自分のベルトをしっかり守ってほしいなと思います。
–お兄さんは今ミニマム級じゃないですか。いつの間にか妹の方が体重を越してしまっているんですね。
小林 そうなんですよね(笑)。元々そんなに差はなかったんですけど、今は自分の方が契約体重が上になっちゃって、変な感じですね。
–体重のことで兄弟で喋る事はありますか?
小林 前の試合の後も「無理して体重増やしたんやろ?増やさんほうがええわ。やっぱりキレが落ちてる」って言われて、そんな話もしたりして今回を迎えています。
–やっぱり妹には本音で厳しい指摘をズバズバ言ってくるわけですね。
小林 前まではズバズバ言ってきてたんですけど、お兄ちゃん自身も1回負けてから「お前の方がすごいわ。俺が言える立場じゃないわ」ってなってからあまり言ってこなくなりましたね(笑)。
–この2連戦はお互いの立場が危うくなる可能性も出てきて怖いですね。
小林 何がなんでもどっちも勝たないといけない試合ですね。
–原口選手が続いて、お兄ちゃんが続いて、更に来年の2月には坂田実優選手がDEEP☆KICKの-46kgのトーナメントに出ますが、どんどんバトンを繋いでいきたいっていう感じでしょうか?
小林 その辺はめっちゃ意識します。
–最後に小林選手の2階級制覇を期待しているファンの皆様に熱いメッセージをお願いします。
小林 FFTの小林愛理奈です。2階級制覇は負けの声の方が多いと思うんですけど、自分はここも圧倒的に勝って次のステージに行きたいと思っているので、期待して応援よろしくお願いします。