「IBGメディア presents RISE186-RISE 22th Memorial event-」藤井重綺インタビュー
インタビュー 2025年2月19日
2025年2月23日(日)東京・後楽園ホールにて開催されます「IBGメディア presents RISE186-RISE 22th Memorial event-」に参戦する藤井重綺選手のインタビューをおこないましたので公開します。
藤井重綺インタビュー『(相手に)触らせたくないし、触られたくないので花岡竜選手みたいなイメージで相手を無力化する魅せる試合をやりたい』
–去年は色々な事があった1年でしたね。父親としてのデビュー戦を迎えたり、2年ぶりの敗戦があったり、チャンピオンになったりしましたが、2024年を振り返るといかがでしたか?
藤井 色々と経験できて楽しかったなという思い出はあるんですけど、RISEでは負けてしまって、その後に1回引退も考えたんですよ。でもやっぱりやってみようってなっている時に、大雅選手のベルトの返上があり、続けてみるもんだなと思いました。
–大雅選手の王座返上でモチベーションは上がりましたか?
藤井 その返上の話を聞いた日に、試合の話をもらったので、それはもちろん上がりましたね。モチベーションの上がり方として良いのか分からないですけど笑。
–オファーの出し方が絶妙ですね。
藤井 絶妙ですよね笑。タイミングが凄かったです。
–オファーは即決でしたか?
藤井 即決です。
–藤井選手がRISEで試合をするのは8ヶ月ぶりだと思うのですが、対戦相手の泰良選手は7年ぶりのRISE出場となります。
藤井 そんなに久々なんですね。僕7年前は飲み歩いてました笑。
–お互いに気持ちの入った試合をしたら、激しい試合になる事は間違いないですよね。
藤井 楽しもうという気持ちが僕の中で1番にあるので、自分の好きなように戦おうと思います。
–好きなようにやったら相手が倒れているイメージですか?
藤井 僕の場合は触らせたくない、触られたくないので、無力化したいです。花岡竜選手みたいなイメージですね。あんな感じの無力化する魅せる試合をやりたいです。
–いわゆる“打たせずに打つ”というスタイルですね。
藤井 まさにそれです。
–今はそのスタイルを磨いている感じですか?
藤井 元々持っていたボクシング時代の勘とかは、キックを入れることでぐちゃぐちゃになってしまったんですけど、今は全部ミックスしてかなり良くなって来ています。
–SNSには頻繁にあげていますけど、娘さんが生まれたことはモチベーションアップに繋がっていますか?
藤井 めっちゃ可愛いです。可愛くて仕方ないです。
–井の頭公園も散歩していましたね。
藤井 散歩してますよ。今日は練習風景を娘が見に来たんですよ。そしたら泣いちゃって、やっぱりあまり見せるものではないなと思いました。
–ということは家では練習していないんですね。
藤井 家の中ではしていないです。
–そこのオンとオフはきっちり分けているんですね。
藤井 家に帰ってきたら育児です。一緒にお風呂も入ってパパしてます。
–じゃあ計量の時から娘さんには「行ってくる、頑張ってくる」という感じのモードになりますね。
藤井 1歳なので、ちょっとずつ言葉が分かるようになってきて、出ていく時に「行ってきます」って言うと手を振ってくれるんですよ。それだけでも頑張れますね。
–会場には見に来てくれるんですか?
藤井 今回は来てくれます。
–それは背中を押される気分になりますね。
藤井 入場前に絶対見つけてやろうと思ってます。
–そっちのモチベーションも高そうですね。
藤井 RISEって倒したらマイクで話せる時間をもらえるじゃないですか。なのでそこで娘をリングに上げるチャンスを狙っています。
–その辺りの自己プロデュース力は抜かりないですね。
藤井 倒したらやらせてください笑。
–お話変わりますが、地元の出雲観光大使もやられているんですよね。
藤井 そうなんですよ。観光大使もやっています。
–観光大使ではどんな役割があるんですか?
藤井 イベントがある時に「来てくれませんか?」っていうお声がけしてもらう事が多いっていうのと、東京で出雲市民会をやる時に、登壇させてもらって自分の活動について話をしたりしています。特別週に1回何かがあるわけではないです。
–じゃあ東京在住の同郷の方々からの応援もあるって感じなんですね。
藤井 観光大使にならなかったら会わなかった人ともすごく会います。あと、僕の後に観光大使になったのが月亭方正さんなんですよ。落語関係で観光大使になったみたいなんですけど、僕の後になったので後輩です笑。
–遠い将来は地元でジムをやりたいという夢もあるんですよね。
藤井 それはやりたいです。
–だいぶ先の話になりそうですか?
藤井 1年2年の話ではないので、先になるとは思います。
–今29歳で今年の11月に30歳という節目を迎えるじゃないですか。この節目という部分は重要視されていますか?
藤井 していますし、肉体的に疲れが抜けないというのがちょっとずつ出てきているので歳を感じています。
–何かリカバリー方法で工夫されているんですか?
藤井 練習の強度を下げたりとか、コンディションが悪そうな時は、やる事をパッと決めて早めに切り上げたりしています。
–そうしながらも今回の泰良選手との試合のシミュレーションを組み立てている感じですね。
藤井 SNSでも言ったんですけど、試合が決まっている時の1ヶ月間の日常って特別じゃないですか。ピリピリもするし、ワクワクもするし。その1ヶ月間を楽しもうという意識でやってきました。
–同門の松下選手はバックアップしてくれていますか?
藤井 応援はしてくれます。あいつも1週間後に試合があるので、お互いに頑張っています。
–近い日程でお互いに試合があるのは良いですね。
藤井 2人で盛り上げながらやっています。
–この試合に勝ったとしたら、今年はどこまでいくのが目標になりますか?
藤井 年内にスーパーフェザー級のタイトルを決めるんですよね?そこまで突っ走ります。それこそ小野選手には負けてしまったので、細越選手はなんとなくしょうがないって思うんですけど、GUMP選手だけは認めていないので。だから61.5kgの世界トーナメントと並行していったらその辺りで決めていくじゃないですか。だからリザーブの2人がタイトルに絡んでくると言われているので、まずはそこに食い込めるようにしていきたいです。
–では3月29日に開幕される-61.5kgの世界トーナメントにも注視しているという状況ですね。
藤井 そうですね。そこは特に見ています。
–今年は忙しくなりそうですね。
藤井 娘と遊ぶ時間を削りながらになりそうです。
–そこだけは何とか死守して、練習と仕事に励んでください。
藤井 妻のサポートが無くなると格闘技ができなくなるので、頑張ります。
–奥さんにはかなりサポートしてもらっているんですね。
藤井 そうですね。家族で頑張っています。
–減量食も作っていただいているんですか?
藤井 減量食もそうですし、帰ったら家事も全部してくれています。僕が練習に行っている時間って好きなことしている時間じゃないですか。その時間は育児と家事と全部やってもらっているので、凄くありがたいです。
–最後に藤井選手の試合を待ち侘びているファンの方々に向けて、今回の1戦の決意表明をお願いします。
藤井 大森選手が色々と盛り上げてくれている中で、自分自身の格闘技という価値観を考え直すきっかけになりました。“全員で楽しみたい”と思うようになり、応援してくれている人も試合を見ている人も、その中で自分が1番楽しむつもりで試合をするので、是非一緒に楽しんでもらえたらと思います。