RISE軽量級の主役は志朗か?田丸か? 65kg・61.5kg戦線も激化! RISEの新たな潮流が横浜で生まれる

その他 2024年9月5日

9月8日(日)に開催される「RISE WORLD SERIES 2024 YOKOHAMA」の見どころコラムを公開します。ぜひ大会前にご覧ください。(文:中村拓己)

 RISE秋のビッグマッチ「RISE WORLD SERIES 2024 YOKOHAMA」は、RISEとして初進出となる横浜BUNTAI(旧・横浜文化体育館)で開催される。3月の“RISE年間最大のビッグマッチ”「RISE ELDORADO」、そして6月の“RISE西の聖地”エディオンアリーナ大阪大会に続く今大会は年末に開催される幕張メッセ大会、来年の「RISE ELDORADO」に向けたターニングポイントの大会と言っていいだろう。

 メインイベントは王者・志朗VS挑戦者・田丸辰によるRISE世界バンタム級タイトルマッチだ。両者は3月「RISE ELDORADO」のメインイベントでRISE世界バンタム級王座をかけて対戦。RISEの世界タイトルを保持する志朗とRISEの世界トーナメント(RISE WORLD SERIES 2023 -54kgトーナメント)を制した田丸がRISE最高峰のベルトをかけて対戦するという究極の一戦だったが、1R終了とほぼ同時に偶発的なバッティングで志朗が鼻を骨折。2R開始直後にドクターが試合をストップし、ノーコンテストに終わっていた。

 誰も予想していなかった消化不良の結末に終わり、志朗・田丸ともに試合後のバックステージインタビューで早期の再戦を希望。田丸が6月のRISE大阪大会でジョン・ヒョヌを三日月蹴りでKOし、志朗も同じ6月のRISE後楽園大会で“The Jewel”クリスティアン・マンゾに完勝し、約半年ぶりの再戦を迎えた。

 この再戦を前にして志朗は「完全決着と完全勝利がテーマ。3回目はいらない」、田丸も「今回の試合でしっかり白黒つける。RISEの軽量級で一番強いことを証明する」と口揃えた。RISE伊藤隆代表も「この試合はファンとお互いが望んだカード。軽量級の最強決定戦です」とこの一戦に期待を込めつつ「決着をつけることで2人は時を進めることができる」と話した。この伊藤代表の言葉通り、ここで決着をつけない限り、志朗も田丸も次のステージへ進むことはできない。

 志朗にとっては自分が優勝を逃したRISE WORLD SERIES 2023 -54kgトーナメント王者の田丸を倒すことで、堂々とRISEの中心に立つことが出来る。田丸にとってもトーナメント優勝に続いて志朗に勝ってRISEの世界タイトルを手にすることで、名実ともにRISEのエース=田丸ということを証明できる。志朗VS田丸の決着戦はRISEの世界王者を決めるだけでなく、今後のRISEの主役、RISEの軽量級の中心が誰かを決める戦いだ。

 今大会では12月の幕張大会で行われるRISE×GLORY -65kg WORLD Tournament(仮)への出場権をかけた最終査定試合=チャド・コリンズVS麻火佑太郎、中野椋太VSイ・ソンヒョンが組まれた。このトーナメントにはRISE・GLORYからそれぞれ4選手ずつが選抜され、RISE枠で原口健飛と白鳥大珠、GLORY枠でGLORY世界フェザー級(65kg)王者のペットパノムルン・キャットムーカオの出場が内定しており、RISE枠の残り2つをかけて、コリンズと麻火、中野とソンヒョンが拳を交える形だ。トーナメントが内定している白鳥もファーパヤップ・GRABSとの前哨戦も決まっており、トーナメントの最後の椅子に誰が座るのか、トーナメントの行方を占う意味でも見逃せない試合が並んでいる。

 -61.5kgで組まれた中村寛VSエン・ペンジェーと常陸飛雄馬VSアリシェル・カルメノフは来年計画されている世界トーナメント=RISE WORLD SERIES -61.5kgに向けた戦いだ。61.5kgという体重は60kgと63kgの選手たちが出場できる階級設定で、RISE伊藤代表は「この階級にはタレントが揃っている」とコメント。その一方で「今年の盛り上がりを見て最終判断したい」とも話しており、来年の世界トーナメントがどこまで盛り上がるかは、今大会で中村と常陸がどんなパフォーマンスを見せるかが重要になってくる。

 それぞれの試合で勝者と敗者が決まるだけでなく、その勝者が今後のRISEのメインストリームに飛び出していく。ここからRISEの新たな潮流が生まれる、そんな秋の横浜決戦だ。

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