志朗インタビュー 『今回は本当に完全決着。3回目はいらないだろうと思わせる試合をする』

インタビュー 2024年9月4日

9月8日(日)に行われる「RUF presents RISE WORLD SERIES2024 YOKOHAMA」に出場する志朗選手の公開練習とインタビューを執り行いました。

RISE世界バンタム級タイトルマッチに向けて現在の心境や意気込みを語ります。

–公開練習では良い感じに仕上がっているように見えました。コンディションはいかがですか?

志朗 疲労が溜まっている中で、スパーリングを週に14,15ラウンドできているので、充実した日々を送れているなと実感しています。

 

–前回の田丸辰戦の時と比べて、調整を変えている部分はありますか?

志朗 練習方法というか、前回の試合で3分間向き合って足りなかった部分とか良かった部分を照らし合わせて調整したり、減量方法も変えたりしているので体自体は良い感じに仕上がってきています。

 

–減量方法を変えたことに理由はありますか?

志朗 一緒に練習している井上直樹くんが「食事を味噌汁などの和食メインに変えたことで体の調子が良くなった」と言っていたので、自分も摂り入れるようにしています。ちょっと前まではスープ系ってあまり好きではなかったんですよ。飲むのが面倒くさいんで(笑)。でも井上直樹くんもトレーナーのニックさんも良いと言っていて、和食をメインにしてからは変わっている感じがします。

 

–その和食ダイエットに効果はありますか?

志朗 夏場は攣ることが多かったんですけど、味噌汁を飲むことで塩分が摂れて攣らなくなったり、良い方向に変わってきていますね。

 

–先日の蔵王での合宿の成果はいかがですか?

志朗 6年前のルンキット戦の前にも行った場所なんですけど、その時は試合も勝ったので今回は蔵王での合宿を選びました。色んな選手やボクサーを集めて、普段練習ができないような選手とできたので良い練習ができました。階段とかスキー場とか普段走らないような所も走って、精神的にも強くなったと思います。

 

–スキー場を走ったことで気持ちは整いましたか?

志朗 整ったというか、改めてスキー場は走るために作られたわけではないなと思いました。

 

–相当きつかったようですね。

志朗 きつかったですね。走り系は特にきつかったですし、そういった所が結果として出てくると思います。

 

–現時点で今回の田丸辰戦の戦略は立ててありますか?

志朗 前回の戦いの時は2,3パターンしかなかったものが、今回は倍の5,6パターンできています。5ラウンドがある中で色々想定して練習しているので、勝率は上がっているんじゃないかと思います。

–ムエタイベースの志朗選手としては、5ラウンド戦うという点では気持ち的に楽な部分はありますか?

志朗 5ラウンドなのでゆっくり行くか最初から行くか、駆け引きがあると思うのでそこは皆さん楽しみにしていてほしいです。

 

–ムエタイだと通常は3,4ラウンド辺りにクライマックスが来ると言われていますが、今回は何ラウンド目くらいにクライマックスが来ると期待していてよろしいですか?

志朗 選手自身は早いラウンドで決着がつくことに越したことはないので、早いラウンドで決着をつけたいとは思っています。今回は本当に完全決着で、3回目はいらないだろうと思わせる試合をするのがテーマです。

 

–改めてですけど足の筋肉がすごいですね。特にふくらはぎがすごいです。

志朗 本当ですか?味噌汁効果ですかね(笑)。結構走ったり有酸素とかステップとか色々な練習を沢山やっているので、同じ練習メンバーの中でも倍以上動いている自信があります。そこが今回体に出てきたんじゃないかなと思います。

 

–最近はパンチを重視していましたが、今回は蹴りにも注力されていますか?

志朗 日によってムエタイっぽくやってみようとか変えていました。ムエタイの良さってあるので、相手が入りづらいとかこれはハマるとかこれは危ないとか確認しながらやっています。

 

–それは試合中に有効だと分かったら切り替えられるような、バリエーションの豊富さに繋がるんですか?

志朗 バリエーションが多ければ多いほど瞬時に組み立てて対応できると思います。たとえば相手が想定外のことをした時に想定内だと思えるような気持ちが大事だと思うので、そう言った面も含めていろんな練習をしています。

 

–どうしてもKOを期待してしまうのですが、今回確率的にはKOで倒せそうですか?

志朗 相手があってのスポーツなのでなんとも言えないですけど。これが当たれば倒せるって技が結構あるので、確率的にはなんとも言えないですけど、今回はしっかりとKOを狙っていこうと思っています。

 

–先ほど「勝率が上がった」と仰っていましたが、現時点では何割くらい自分の方に分があると思っていますか?

志朗 全てで100です。

 

–現在31歳になりましたが、ランニング時の疲れ具合など自分の体に変化はありましたか?

志朗 かかりつけの医者にも言われたんですけど、30歳を超えるとアキレス腱とかの断裂するリスクが何倍にも上がるらしいんですよ。それを言われた時に歳をとったんだなと思いました。疲労とかも感じやすくなったと思います。

 

–疲労は感じながらもトレーニングを続けられる秘策はありますか?

志朗 そういう時は頭を使った技術面の練習に切り替えています。20代の中盤の時までは「疲労が溜まっていても俺ならいけるでしょ」ってやっていたんですけど、最近は「今日は技術練習に切り替えよう」って考えるようになりました。

–それでも5ラウンドを戦う上でのスタミナは問題ないという事ですか?

志朗 全然問題ないです。実践練習は3分3ラウンドではなくて2ラウンドやって1回休んでを繰り返しやっていて、不規則にラウンド数を決めてやっているので、その練習が結構精神的にくるんですよね。そういう練習で精神的にもスタミナ的にもいつもよりハードにやっています。

 

–年齢を重ねることによって疲れやすくなった時に休むということは、むしろ怪我の予防とかになりそうですね。

志朗 怪我をしたらその分練習ができない期間が空いてしまうので、そう言った面も意識して怪我も少なく万全な状態で試合に挑めています。

 

–最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。

志朗 自分がKOをして世界チャンピオンの強さを見せたいと思いますので、9月8日は応援をよろしくお願いします。

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