海人『何もさせず試合を終わらせたい』
インタビュー 2022年12月22日
GLORY対抗戦RIVALSにてストーヤン・コプリヴレンスキーと対戦する海人が公開練習を行った。
–今年はもうすでに5戦5勝ですか。あと1試合残ってますけどこれまでの2022年を振り返ってみてどうですか?
海人 最初の方は外国人選手と試合はしてましたけどもっと強い奴と早くやらしてくれっていう気持ちがいっぱいで、6月は唯一日本人で対戦したいと思ってた野杁選手と試合させてもらって、そこからはどうですかね。そこに勝ってやっと自分はスタートラインにつけたと言うか自分が望んでたとこに今から行けるなって感じですかね。
–野杁選手と戦った、そして勝ったっていうのは物凄く意味が大きかったわけですよね?
海人 でも通過点と思って試合はしましたけど、これに勝ってるのと勝ってないのとじゃ今の自分の立ち位置っていうのはないと思うし、ここまで外国人選手との試合も続くことはなかったと思うので、あの一戦でしっかり勝って日本一になったのがやっぱり今のこのスタートできてる理由なのかなとは思います。
–野杁戦後改めて世界路線を歩んでる訳だと思いますけど、今回GLORYのランキング1位のストーヤン選手と試合が決まりましたけど、今改めて振り返ってみると決まるまでのフラストレーションって結構ありましたか?
海人 いろんな対戦相手の選手候補とかもいて決まりそうで決まらなかったりというのが続いたんで、正直モヤモヤした感はすごくありましたね。世界に対してもちょっとムカつきと言うかちょっと自分は舐められてるんやなっていう風に思ってきたので、モヤモヤは正直ありましたね。
–一時レジェンドのアンディ・サワーさんとの対戦も取りざたされましたけどやっぱり対戦したかったっていう気持ちはありました?
海人 正直対戦はもちろんしたかったですけどそれに関しては今回決まった選手の方が強いんじゃないかなって正直思っています。自分の中では強い選手とやっていきたいと思ってるので。
でもアンディ・サワー選手に関してはシュートボクシングを受け継いでいくと言うかそこを絶対エースという名前と絶対王者っていう立ち位置を奪いたかったので、そういう意味ではやりたかったなとは思います。
–今改めてアンディ・サワー選手よりって話が出ましたけど今回戦うストーヤン選手の試合映像ってご覧になりましたか?
海人 はい、何回か見ました。
–選手として分析したらいかがですか?
海人 印象的にはやっぱりガツガツ来るインファイターなイメージですかね。
–基本的にストーヤン選手はパワーがあるんじゃないかって言われてますけどそのパワーに対して何で対抗しようと思いますか?
海人 自分が持ってる全てですね。テクニックであったりスピード、キレで全部そのパワーも殺してしまおうと思ってるのでもう何もさせず試合を終わらせたいと思ってるので、印象には何も残らせないようにします。
–対戦カード発表記者会見でも何もさせずに勝つって強調されてましたがその思いって試合が近づくにつれどんどん強くなってるって感じですか?
海人 やっぱりイメージもそうですし練習をずっとしてて、そのイメージもしっかりもだんだん現実味湧いてきたし、その気持ちっていうのはだんだんもう強くなってますね。
–vs世界っていう部分では日本人とやる時とやっぱりモチベーションの違いがあったり調整で違いがあったりってあるんですか?
海人 やっぱり気持ちがちょっと違いますね。ずっと自分はもうそこでやっていきたいとしか思ってなかったので、世界一になりたいってずっとデビューしてから思い続けてるので、vs日本人よりvs世界の方がモチベーションは高いです。
–それに伴って緊張感も高まるわけですか?
海人 緊張感というよりは僕はもう楽しみでしかないですね。自分に期待してるし早くしたいと言うか早く倒したいっていう気持ちの方が強いですね。
–試合が近づいてもなかなか寝付けないとかそういったことはないんですね?
海人 ないですね。でも僕毎日夢見る人なんですけど試合決まってから試合してる夢ばっかり見ます。対戦相手の夢っていうんですかね。もうずっと見ますね。
–ストーヤン選手のどんな夢見てます?
海人 ずっと勝ってて自分のイメージ通りばっかりなんで、だからこそ自信しかないと言うか夢でも勝ててるし現実のほうがもっといい勝ち方出来るなって思ってます。
–明かせる範囲内で構わないんですが現状でどんな勝ち方をイメージできてるんですか?
海人 日本人の選手と対戦して倒せてたものでこの8月と9月っていうのは倒せなかったっていうイメージがあるので、そこはやっぱ外国人選手の頑丈さっていうのをちょっと身に染みたので、そこの頑丈なところも崩せるように全て壊せるように今は練習してます。蹴りもパンチも全てですね。今まで以上に破壊力が増したとかじゃなく打ち所であったり手数であったり、そういうとこをちょっと今は意識してやってます。
–ちなみに海人選手去年の12月26日に後楽園で試合をしてますが、クリスマスとかクリスマス前後に試合するっていうのは何か特別感がありますか?
海人 いや、特に。自分の中では特別なイベントな感じではないので試合の月ていうイメージですかね、クリスマスというよりは。
–自分の試合が終わってどんなクリスマスを過ごしたいとかって何かありますか?
海人 それも特に。でもここ最近ずっと試合が続いてたので今回の試合が終わったらちょっと休もうかなとは思ってます。
–12月25日の試合前計量の後の勝負飯ってもう決めてますか?
海人 もう全くですね。僕減量とかもないのでご飯とかもいつも適当なんで、全然決まってないです。
–過去2戦2試合とも辛勝と言える内容だったと思うんですが、そこで学んだこととか何故圧倒できなかったかって自分ではどういう風に分析してますか?
海人 今まで通り自分の出した攻撃とか出してる技とかで倒せるイメージっていうのはしっかりできてたんですけど、やっぱり思ってた以上の頑丈さとかそういうのをこの2戦でしっかり分かったので、そこを踏まえて頑丈さを潰していく方法っていうのを考えて今ずっと練習してるので、そこは8月と9月の試合があったからこそこうなったんやなって思ってもらえるような試合の内容にしたいなって今回は思ってます。
–以前攻撃に対してパワーとかじゃなくて自分はキレでって仰ってましたけどキレをさらに増すんですか?
海人 キレもそうですしスピードもそうですし打ち場所って言うんですかね? 今まで通りの打ってる場所じゃ、あの頑丈さを誰も崩せないと思うので、そういう打つ場所っていうのも考えてパンチの打ち方だったり蹴りの打ち方っていうのも色々変えてます。
–GLORYで戦ってる選手って日本人とは戦い方だったりテクニックっていうのは違うと思います?
海人 頑丈さとか身体のフィジカルの強さっていうのは日本人じゃ持ってない強さっていうのはもう絶対にあるので、GLORYの選手だけじゃなく海外の選手は多分みんな違うと思ってるので。テクニックだけで言うと日本人の方が多分レベルはあると思うんですけど、そこのパワー、フィジカルに関しては日本人に持ってないものが外国人選手にはあるのかなとは思ってます。
–海人選手はカーフキックのイメージも強いんですけど、今回の試合に関して何か特別に用意してる技ってありますか?
海人 全部ですね。何かこれを特別意識して狙ってるとかもなく、もちろんカーフキックも打って行くし膝もパンチも蹴りも全部出して行くので、そこでその打ってるひとつひとつが前と違うものが今練習で打ててるので、それを試合で出していたいなと思ってます。
–イメージ的には人間凶器くらいの勢いですか?
海人 出してるものが全て相手選手には嫌やなって思うような攻撃になってると思うのでそこはちょっと皆さんに見ててほしいなと思ってます。
–今回いろんな試合がラインナップされてますがご自分の試合以外で注目してる試合はありますか?
海人 (山田)洸誓さんとペットパノムルンですかね。ちょっと気になるというか洸誓さんの引退試合でもあるのでそこはちょっと注目してます、個人的に。
–同じシュートボクサー勢は気にならないんですか?
海人 (笑)。気にしてないってことはもちろんないですけど、でもみんな強いんでちょっと自信あります。みんな勝ってくれるやろなっていう。今まで大舞台で出てきてないだけであってみんなしっかり強いので、チームとして戦うつもりはもちろん正直なくて。ただでもみんな強いんでそこに関しては自信があるので、逆にいい意味で気にしてないと思ってもらえたらいいかなと思います(笑)。
–最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。
海人 今回もvs世界なんですけど、今までのこの2戦では見せれなかった自分の強さっていうのを皆さんに見せます。そしてやっぱり今回でみんなが納得するような「海人がやっぱ世界一近い男やな」って思えるような試合をするので期待と楽しみとしててください。お願いします。